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2020年08月13日
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カテゴリ:山梨の歴史資料室

  甲斐の字義 南嶺遺稿 巻の三

 

かひがねといふは、山のするどく立て、

諧山に勝れ目立たるみねをいふ。

山のかひより早ゆる白雲などよむも、

絶頂にあるしら雲なり。

 甲州はするどく高き山多き故、

かひの國といへりとぞ。

ある人の仰せられしにつきて、よく思へば、

俗語に甲斐々々しく敷くといふ詞有。

また、かひなきといふ詞有。

甲斐々々しきは、しかと其功の見えたるを、

山の高く見えたるになぞらへ、

甲斐なきは功もなきといふ心なるべし。

 

植松宗南といへるは、甲斐産の人にて、

此人の話に、

甲斐の國は、諧國に勝れて木の実のよき圀なりといふ。

斐の宇、このみとよます字也。

それ故、斐にかうたりといふ心にて、

甲斐の國となづく。

 

甲たるは第一たるの心なりとぞ。

むかし斐仲太といふものありし事、

宇治拾遺に見えたりとおぼえし也。

 

斐たる君子ありと、詩経にあるも、其賓有る君子也。

諭語に、斐然成章(ひぜんとしてなすしょうを)をも、

その實を備へて、しかと文章を成たりと心得べし。

山のかひといふも、此心得にてよむべきか。






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最終更新日  2020年08月13日 13時54分20秒
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