山梨県歴史文学館　山口素堂とともに

良寛自筆歌仙　一幅

〈本文〉

也萬学徒能　　　　　やまたづの

無閑飛能遠可　　　　むかひのおか

　耳敬遠之可　　　　　にさをじか

　多天理閑美　　　　　たてりかみ

那都起之久礼　　　　月時雨

能安面尓奴礼門々堂　の雨にぬれつつ立

　天理　沙門良覚書　　てりさもん良寛書す

【良寛略歴】

宝暦８1758ド天保２1831　

江戸後期の歌人、僧。越後国出雲崎生。

十八歳の時、越後国尼瀬光照寺の玄乗の下で出家し、

良寛と号した。

備中国玉島円通寺国仙の北越遊行の際随行して

千島に行きその法を嗣ぐ。

以来二十数年間苦学修道し、諸国を行脚した。

清貧に安んじ、子供と遊び、

無欲、純粋な人格は方人に愛された。