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2020年11月11日
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信長はある日馬揃えを催した。群臣部将が綺羅星のように居並ぶ前を、多くの武士が一代の晴着を着飾り、旗差物も美々しく進み行く。その中に一際目に立つ栗毛の康晴しい逸物に跨って颯爽と進み出た武者一騎。手綱さばきも鮮かに、まこと天晴れなる武者振りと一同が感歎する中に、信長も「あれなる者は。」と問うた。「はっ。山内一豊にござります。」「何、一豊とな。あの貧乏な一豊奴が。」どのようにして、あのような駿馬を手に入れたかとの疑いである。馬も買えない恥かしさに必ず仮病を申し立てて馬揃えに出まいと噂されていた一豊のこの晴れがましい武者振り。 

これには秘められた逸話があった。

馬市で累積しい逸物を見つけた一豊は欲しいは山々だが買う金がない。無念に思いながら家に帰って妻に話をすると、妻は鏡の底から黄金を取り出し、

「夫の一大事の時に使えと嫁入りの日に母がくれたもの。これにて馬を」

と言った。毎日の暮らしに心奪われず武士の面目を(わきま)天晴れ貞婦の鑑と、儒艮も痛く感勤して多くの褒美を与えた。






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最終更新日  2020年11月11日 19時59分22秒
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