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山梨県歴史文学館 山口素堂とともに

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2020年12月10日
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カテゴリ:山口素堂資料室
素堂発句集
重複する句は前出の句集による。(未収句は続編で)
素堂発句 伊勢踊 26才 寛文七年 1667
1  かへすこそ名残おしさハ山ゝ田
2  あめにうたれあなむ残花や兒櫻
3  花の塵にまじるハうしや風の神
4  取結べ相撲にゐ手の下の帯
5  よりて社そるかとも見め入相撲
素堂発句 一本草 28才  寛文九年 1669
6   化しかハり日やけの草や飛蛍  
素堂発句 繪 合 28才  寛文九年 1669
7  扨はそうか夢の間おしき時鳥       
8  富士山や遠近人の汗拭ひ
素堂発句 蛙井集 30才 寛文十一年 1671
9  姫氏國や一女をもとの神の春  
素堂発句 江戸両吟集  35才 延宝四年 1676
10  梅の風俳諧國にさかむなり
素堂発句 35才 當世男 到来集 延宝四年 1676
11  何うたがふ辧慶あれば雪女  
12  花の坐につかふ扇も用捨哉  
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
 
13  鉾ありけり大日本の筆はじめ 
14  見るやこゝろ三十三天八重霞 
15  ちるを見ぬ鴈やかへつて花おもひ 
16  海苔若和布汐干のけふぞ草のはら
17  夕哉月を咲分はなのくも
18  返せもどせ見残す夢を郭公
19  初鰹またじとおもへば蓼の露
20  戦けりほたる瀬田より参合
21  峠凉し沖の小島のみゆ泊り
22  富士山やかのこ白むく土用干
23  鬼灯や入日をひたす水のもの
24  むさしのやふじのね鹿のねさて虫の音
25  根来ものつよみをうつせむら紅葉
26  宗鑑老下の客いかに月の宿
27  正に長し手織紬につちの音
28  乾坤の外家もがな冬ごもり
29  茶の花や利休が目にはよしの山
30  凩も筆捨にけり松のいろ
31  世の中や分別ものや河豚もどき
素堂発句  江戸三吟 35才 延宝 六年 1678
32  さぞな都浄瑠璃小哥ハ爰の花   
素堂発句 江戸 35才 延宝五年 1677
33  小僧来り上野は谷中の初櫻  江戸新道
34  目には青葉山郭公はつ鰹   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
5  遠目鑑我をおらせけり八重霞  江戸廣小路
36  李白いかに樽次はなにと花の瀧   〃
37  おもへば人雪折竹もなかりけり   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
38  雑巾や松の木柱一しぐれ  鱗 形
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
39  二万の里唐津と申せ君が春  富士石   延宝 七年 1679
40  かな文や小野のお通の花薄   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
41  山は扇汗は清見が關なれや  江戸蛇之鮓
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
42  また是より若葉一見と成にけり  向之岡   延宝 八年 1680
43  亦申上野の秋に水無瀬川   〃
44  蓮の實有功經て古き龜もあり   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
45  爰ぞ命顔淵が命夏の月  誹 枕
46  富士は扇汗は清見が關なれや   〃
47  六月やおはり初物ふじの雪   〃
48  髭の雪連歌と打死なされけり   〃
49  花の千世の何かの春も江戸也けり   〃
50  参勤せよ吉野も爰に江戸櫻   〃
51  武蔵野やそれ釋尊の胸の月   〃
52  武蔵野や月宮殿の大廣間   〃
53  夕立や虹のから橋月は山   〃
54  廻廊や紅葉の燭鹿の番   トモシビ  〃
55  入船やいなさそよぎて の風  アキ   〃
56  水や空うなぎの穴もほし螢   〃
57  宿の春何もなきこそ何もあれ  江戸辧慶
58  螢稀に點置けり池の星   ナカデ  〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
59  玉子啼て卅日の月の明んらん  東日記   延宝 九年 1681
60  宮殿爐也女御更衣も猫の聲   〃
61  秋訪ハゞ詞ハなくて江戸の隠
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
62  池はしらず龜甲や汐ヲ干ス心  武蔵曲   天和 二年 1682
63  舟あり川の隅ニ夕凉む少年哥うたふ    〃
64  鰹の時宿は雨夜のとうふ哉   〃
65  行ずして見五湖煎蠣の音を聞  イリガキ  〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
66  山彦と啼ク子規夢ヲ切ル斧  虚 栗   天和 三年 1683
67  亦や鰹命あらば我も魴   〃
68  浮葉巻葉此蓮風情過たらん   〃
69  鳥うたがふ風蓮露を けり   〃
70  そよがさす蓮雨に魚の兒躍   〃
71  荷たれて母にそふ鴨の枕蚊屋   〃
72  青蜻花のはちすの胡蝶かな     トンボ  〃
73  おのれつぼみ己レ畫てはちすらん    〃
74  花芙蓉美女湯あがりて立リけり    〃
75  荷ヲうつて霰  君みずや村雨  〃
76  蓮世界翠の不二の沈むらく   〃
77  或ハ唐茶ニ酔 蓮の梶   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
78  小鮎とり〓とりおもハず鯉が淵  空林風葉
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
79  雨の蛙聲高になるも哀哉  孤 松
80  寒くとも三日月見よと落葉哉   〃   貞享 元年 1684
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
81  蠹とならん先木の下の蝉とならん  白根嶽   貞享 二年 1685
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
82  餘花ありとも楠死して太平記  一樓賦
83  いつか花に茶の羽織檜木笠みん   〃
84  吾荷葉梅に烏のやどり哉   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
85  市に入てしばし心を師走哉    三物集   貞享 三年 1686
86  簔蟲やおもひしほどの庇より   貞享 四年 1687
87  きこへぬ蓑虫の音ぞ露の底   〃
88  みの虫にふたゝび逢ぬ何の日ぞ   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
89  もろこしのよしのゝ奥の頭巾哉  句餞別
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
90  春もはや山吹しろく苣苦し  続虚栗  チサ
91  芭蕉いづれ根笹に霜の花盛   〃
92  年に一夜王子の狐見にゆかん   〃
93  唐土に富士あらばけふの月も見よ   元禄 元年 1688
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
94  池に鵞なし假名書習ふ柳哉  曠 野   元禄 二年 1689
95  綿の花たまく蘭に似るかな  〃
96  名もしらぬ小草花咲野菊哉   〃
97  麥をわすれ華におぼれ雁ならし   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
98  富士筑波二夜の月を一夜哉  其 袋   元禄 三年 1690
99  たのしさや二夜の月に菊そへて   〃
100  江を汲て唐茶に月の湧夜哉   〃
101  ム すぎぬこゝろや月の十三夜  ウマ   〃
102  月九部あれのゝ蕎麥よ花一つ   〃
103  冬瓜におもふ事かく月み哉   〃
104  むくの木のむく鳥ならし月と我   〃
105  蘇鐵にはやどらぬ月の薄かな   〃
106  遠とも月に道かゝれ野邊の蘿   〃
107  袖につまに露分衣月幾クつ    〃
108  月一ツ柳ちり残る木の間より    〃
109 此たびは月に肥てやかへりなん   〃
110 われつれて我影帰る月夜かな   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
111  垣根破るその若竹をかきね哉  いつを昔
112 おもだかや弓矢たてたる水の花
113  河骨や終にひらかぬ花盛   〃
114  暑き日も樅の木間の夕日かな   〃
115 去年の蔓に朝顔かゝるかきね哉   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
116  我蔓をおのが千引の西瓜かな  後の塵
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
117 竹青く月赤し雪の墨くま  雑談集   元禄 四年 1691
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
118 人やしる冬至の前のとし忘れ  勧進牒
119 氷閉てをしむや蓮の莖をさへ   〃
120 汐干つゞけ今日品川をこゆる人   〃
121 わすれ艸もしわすれなばゆりの花   〃
122 西瓜独野分をしらぬ朝かな   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
123 朏にかならず近き星ひとつ    百人一句
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
124 いづれゆかん蓮の實持て廣澤へ  餞別五百韻
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
125 松嶋の松陰にふたり春死む  己が光   元禄 五年 1692
126 めでたさや星の一夜も朝顔も      ・
127 一葉浮て母につげぬるはちす哉
128 魚避て鼬いさむる荷葉かな   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
129 腹中の反古見はけん年のくれ  深川集   元禄 六年 1693
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
130 このわすれはがるゝ年の掟ならん  流川集
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
131 髭宗祇池に蓮ある心かな  炭 俵   元禄 七年 1694
132 三日月の隙にてすゝむ哀かな   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
133 鳩の巣や帰る目路成芦のひま  蘆分船
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
134 旅の旅つゐに宗祇の時雨哉  枯尾花
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
135 又是より青葉一見となりにけり  句兄弟
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
136 朝かほハ其年の垣に盛哉  芳里袋
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
137 さか折のにゐはりの菊とうたはゞや  笈日記   元禄 八年 1695
138 はなれじと昨日の菊を枕かな  甲山記行
139 山窓や江戸を見ひらく霧の底   〃
140 下くゞる心の栗鼠やぶどう棚   〃
141 さびたりとも鮎こそまさめたゞの石   〃
142 蔕おちの柿のおときく深山哉   〃
143 旅ごろも馬蹄のちりや菊がさね   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
144 あさがほの星と一度にめでたけれ  墨吉物語
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
145 頭巾着て世のうさ知らぬ翁哉  翁 艸   元禄 九年 1696
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
146 魂やどし凩に咲梨の花   〃
147 照日にハ蝸牛もきしる柳哉   〃
148 其不二や五月晦日二星の旅   〃
149 日照年二百十日の風を待ツ    〃
150 漆せぬ琴や作らぬ菊の友   〃
151 白河や若きもかゞむ初月夜   〃
152 人待や木葉かた寄ル風の道    〃
153 古足袋や身程の宿の衣配リ    〃
154 晴る夜の江戸より近し霧の不二  陸奥鵆
155 あはれさやしぐるゝ比の山家集   〃
156 水甕を汲干すまでに月澄て   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
157 青海や太鼓ゆるまる春の聲  末若葉   元禄 十年 1697
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
158 茶の羽織おもへば主に穐もなし  柱 暦
159 御手洗や半バ流るゝ年わすれ  寄 生   元禄十一年 1698
160 橋立や景過もせず霧のひま   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
161 秋むかし菊水仙とちぎりしが  続有磯海
162 苔の底泪の露やとゞくべし   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
163 露ながく釜に落来る筧かな  皮籠摺   元禄十二年 1699
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
164 立されよ今は都に帰る厂  蓑 笠
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
165 枯瓢蚤か茶臼をおふこゝろ  芭蕉庵六物
166 菊にはなれかたはら寒し水仙花   〃
167 となりぬべらなり茶の羽折   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
168 くだら野や無なるところを手向草  冬かつら   元禄十三年 1700
169 紙ぎぬの侘しをまゝの佛かな   〃
170 像に声あれくち葉の中に帰り花   〃
171 時雨の身はいはゞ髭なき宗祇かな   〃
172 菊遅し此供養にと梅はやき   〃
173 生てあるおもて見せけり葛のしも   〃
174 七草よ根さへかれめや冬ごもり   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
175 歎とて瓠ぞ残る垣の霜  はだか麥   元禄十四年 1701
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
176 滋賀の花湖の水それながら  そこの花
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
177 桜笠雨にハこぼれ香をかえて  きれぎれ
178 花に行行ぬも京のゆかり哉   〃
179 花の比奈らざらし賣家も有   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
180 夢なれや梅水仙とちぎりしに  追鳥狩
181 大井川しづめて落るつばき哉  杜撰集
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
182 ふんぎって都の を下りけり  続別座敷
183 ふらばふれ牛は牛づれ秋のくれ  宗長庵記
184 朝霧や嘸朝寐にて柴の庵   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
185 草と見て開くふようの命かな  文蓬莱
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
186 ちからなく菊につゝまるばせをかな  三河小町   元禄十五年 1702
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
187 花に結び麥にほにとく舎りかな  行脚戻   元禄十六年 1703
188 伊勢船を招く新樹の透間哉
189 此名残古郷も遠し時鳥   〃
190 牡丹持もつがもつほど花の貧ン   分 外   宝永 元年 1704
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
191 しぼミても命長しや菊の底  千句塚
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
192 ずっしりと南瓜落て暮淋し  番橙集
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
193 月ひとつもたぬ草葉の露もなし
194 花水にくたけては舎利となる水   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
195 釣上よ蓮のうき葉を藤のつる  賀之満多知   宝永 二年 1705
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
196 枯にけり芭蕉を學ぶ葉廣草  誰身の秋
197 長雨の空吹出せ青嵐
198 枇杷黄也空ハあやめの花曇り    〃
199 □□□□□けふや八橋寺の杜若   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
200 涅槃会や花も涙をそゝぐやと  かくれさと   宝永 三年 1706
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
201 木の間ゆくかづきにちらし櫻かな  東海道記行
202 喜撰法師師螢のうたもよまれけり   〃
203 白雲を下界の蚊屋につる夜哉   〃
204 茸狩やひとつ見付しやみのほし   〃
205 雲半山石をのこしてもみぢけり   〃
206 至れりや杉を花ともやしろとも   〃
207 宿からん花に暮なば貫之の   〃
208 辧慶の面影白し花の雪   〃
209 さてはさうか花の跡とてなつかしや   〃
210 さびしさを裸にしけり須磨の月   〃
211 朝霧に歌の元気やふかれけむ   〃
212 廻廊にしほみちくれば鹿ぞなく   〃
213 珠は鬼火砂糖は土のごとくなり   〃
214 夕立にやけ石寒し浅間山   〃
215 鴨の巣や富士にかけたる諏訪の池   〃
216 霧雨に衣通姫の素顔見む   〃
217 遅き日やしかまのかち路牛で行   〃
218 しんくたる山はいろはのはじめ哉  〃
219 ふみもみじ鬼すむあとの栗のいが   〃
220 月夜よし六星の松の中ほどに   〃
221 浦島が鰹は過ぬ いまだ   〃
222 ほとゝぎすかたじけなさやもらひなき  〃
223 何となくそのきさらぎの前のかほ  風の上   宝永 四年 1707
224 たきさしやそ朶の中よりこぼれ梅  梅の時   宝永 五年 1708
225 かくれがの芝居の市に花ちりぬ   〃
226 山は朝日薄花櫻紅鷺の羽    トキ 星會集   宝永 六年 1709
227 我むかし一重の壁をきりゞす 既 望
228 筆始手に艶つける梅柳
229 長明が車にむめを上荷かな  誰 袖   正徳 元年 1711
230 竹植る其日を泣や村しぐれ  鉢 扣   正徳 二年 1712
231 晝の内鴎に眠りちどりにハ  千鳥掛
232 茶の花や須广の上野ハ松ばかり   〃
233 初なづな鰹のたゝき納豆まで   〃
234 馬に市かきつバたには人もなし   〃
235 剃からは髭も惜まじかみな月  みかへり松   正徳 五年 1715
236 しらゞししらけし花の墨のもと 昔の水
237 はずかしの蓮に見られて居る心  黒露書簡   正徳 六年 1716
238 初夢や通天のうきはし地主の花   〃
江戸ごゝろ鰹と聞けばまなもよし  この馬   享保 元年 1716
素堂逝去 辞世の句
初夢や通天のうきはし地主の花
素堂逝去後
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
239 項羽が騅佐々木が生喰の木瓜の花  鵲尾冠   享保 二年 1717
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
240 あれて中く虎が垣ねのつぼすみれ 素堂家集  享保 六年 1721
241 朝鮮もなびけしあとや野人参   〃
242 我舞て我に見せけり月夜かげ   〃
243 たけがりや見付ぬ先のおもしろさ   〃
244 袖の香やきのふつかミし松の露   〃
245 鮎小鮎花の雫を乳房にて   〃
246 水縁に白魚あきらかなり雁しばし   〃
247 貳朱花や揚屋の目にはしぼみ咲   〃
248 蓮に蛙鶯宿梅のこゝろかよ   〃
249 夕だつや石山寺の銭のおと   〃
250 朝がほは後水尾様の御製かな   〃
251 名月に明星ばかり宿直かな   〃
252 椎の葉にもりこぼしけり露の月   〃
253 さび鮎も髭にふれずや四十年   〃
254 尾花かくす孫彦ぼしやけふのえん   〃
255 地下におちて風折ゑぼしなにの葉ぞ   〃
256 世は鳴戸暦はづれに渦もなし   〃
257 はつむかし霜の芭蕉のたもとより   〃
258 瓢枕宗祇の蚊屋はありやなしや   〃
259 とくくの水まかねバ来ませ初茶湯  〃
260 胴をかくし牛の尾戦ぐ柳哉   〃
261 筬の音目を道びくや藪つばき   〃
262 谷川に翡翠と落る椿かな   〃
263 是つらよよし野の花に三日寝て   〃
264 いつか花に小車と見む茶の羽織   〃
265 菜畠の爰が左近のさくらかよ   〃
266 朝虹やあがる雲雀のちから草   〃
267 夕風に見うしなふまでハ雲雀哉   〃
268 村雨につくらぬ柘植の若葉かな   〃
269 水や空うなぎの穴もほし螢   〃
270 山すゞし京と湖水に眼三ツ    〃
271 千鳥聞し風の薫りや蘭奢待   〃
272 三日月をたはめて宿す薄かな   〃
273 袖ミやげ今朝落しけり野路の月   〃
274 宿に見るもやはり武蔵野の薄哉   〃
275 蓮の實の泥鷺をうつ何ごゝろ   〃
276 簔むしの角やゆづりし蝸牛   〃
277 有明の蕣の威に氣をめされ   〃
278 あさがほよおもハじ鶴と鴨のあし   〃
279 塔高し梢の秋のあらしより   〃
素堂発句 六百番発句合 35才 延宝五年 1677
280 松陰におち葉を着よと捨子哉  とくとくの句合  享保二十年 1735
281 天の原よし原富士の中ゆく時雨哉   〃
282 綱さらす松原ばかりしぐれかな   〃
283 暮おそしつる賀の津まで比良の雪   〃
284 炭竃や猿も朽葉もまつも雪   〃
285 浮葉巻葉立葉折れ葉とはちすらし   〃
286 棚橋や夢路をたどる蕎麦の花   〃
287 名をとけて身退しや西施乳もどき   〃
288 老の春初はなげぬき今からも   〃
289 土佐が繪の彩色兀し須磨のあき   〃
290 此暑氣に樓舟なし隅田川  有渡日記   元文 二年 1737
291 そよ更にむかしを植てしのぶ艸  蜀川夜話   宝暦 七年 1757
292 蕣は朝なくの御製かな 秋の七艸  宝暦十二年 1762
293 地は遠し星に宿かれ夕雲雀  摩訶十五夜   明和 二年 1765
294 瀧あり蓮の葉にしばらく雨  去来抄   安永 四年 1775
295 大井川桃の雫や石一つ  雪丸げ
296 鮎の子の何を行衞に上り船   〃
297 江を渡る梅あミほせる男しるべせよ  真 蹟
298 鶉聲して鼠ハふるすに帰けり   〃
299 唐がらしあけをうばふやなすびあへ   〃
300 池芙蓉國に入て夢かうばし   〃
301 うたゝねや孤山の梅を妻と見て  短 冊
302 初空やねまきながらに生れけり   〃
303 水てりてうなぎの穴も螢哉  短 冊
304 粟津野やこのまの星を打螢   〃
305 ふくる夜は簾も蚊やも螢哉   〃
306 後朝にきぬひきかつぐ螢かな   〃
307 けふとてや行脚姿で帰花   〃
308 星やあふ秋の七草四人なし   〃
309 糸梅に袖にむさし野鳥のこえ   〃
310 我ほかに誰やきませと花芒  葛飾正統系図
参考文献
荻野清氏著『元禄名家句集』
大野酒竹著『素堂句集』
黄東遠氏著『山口素堂の研究』
拙著『山口素堂の全貌』
在疑(荻野清氏『元禄名家句集』による)
朝顔の車は二条わたりとも  素堂家集(   )   文化・文政頃   天の原不二をひとくち茄子哉 
うらゝかやそらにもうつる鶴が岡   〃
川舟やはやほとゝぎすまつち山   〃
草刈にあしもと見よとづみれ哉   〃
こもりくのはつ明ぼのに何もかも   〃
酢ごのみや花に女のとまり客   〃
角帽子雪にしぼむか不二詣   〃
魂は古巣にかへる紙衣   〃
ゆふだちやまつ青傘のつゞくまで   〃
蕣や筆匂ひなき松花堂  白蓮集解説   満延 元年
安房上総つぎ馬もがな汐干潟   〃
青梅やふところにしてたらちねへ   〃
かの岡に草かるおのこ秋の風   〃
かるぐと笈の出立や更衣  〃
草や非情有情となって飛ぶ螢   〃
木隠れの袖もまだ若し初時雨   〃
心なし我に別れて駕の蝶   〃
我ものにして物さわがしやぶどう棚   〃





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最終更新日  2020年12月10日 16時11分54秒
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