カテゴリ:山口素堂・松尾芭蕉資料室
ちるはなや 鳥も驚く 琴の塵 芭蕉
青海や 太鼓ゆるみて 春の聲 素堂
逐鳳凰 けしからぬ 桐の落葉や 笙の聾 其角
探雲画
〔解説〕
伊賀松山藩の家老久松恵山の需に悪じて画は狩野探雲が描き、芭蕉翁先づ琴に賛して、素堂・其角に勧めて三幅對とした逸品である。 其角の『末若衆』に 『粛山子のもとめ画は探雲なり、琴ト笙ト太鼓ト讃をのぞまれしに』 といふ詞書の次に翁の句をかゝげ、さて 『みてひとつあそぱして山の鳥をも驚かし給へ』と源氏の語を取って、素堂と其角の贅を誘った風に掲げてある。
一茶が『寛政紀行』にかねて聞及ぶ此の画賛を見に松山に立寄り、所蔵者鮒だの魚文(ぎょぶん)の所望で 『正風の三尊見たり梅の宿』 と書いて来たその原状も傅はってゐる。
東京 土居剛吉郎氏蔵 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月08日 06時21分17秒
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