カテゴリ:俳人ノート
いも供養 (俳諧歳時記・冬 s22)
正朋忌 井戸祭り 芋殿忌
石見の國に於いて、毎年十一月二十六日、井戸平左衛門正朋霊を祀る。 正朋は大和の人、享保十六年(1731)九月二日歳六十にして、石見山領大森代官に任ぜられてから、享保十八年五月二十六日備中笠岡の陣屋敷に移って逝去するまで、在職僅か一年八箇月であつたが、赴任早々打績く大飢饉に處してあらゆる救済の手段を講じ、遂には幕府心許可を得る暇なく、公租税金を出して窮民を救い、田租を免ずるなど、身を捨てゝ仁を果した。 正朋は斯く一時の急を救うばかりでなく、永遠に下民安仝の道を立てようとして、享保十七年、薩摩芋の種を求め、石見一円に其栽培を普及せしめて逞に其目的を達した。した。里人正朋の徳に感じ、芋代官・芋殿様と呼び、諱「泰士」の碑を到る處に建てて祀った。
明治十二年、有志相謀って其屋戦跡に井戸神社を造営し、其の威徳を敬慕した。 明治四十三年十一司には其功績を追賞せられて従同位を贈られ、大正七年には県社に列せられた。昭和七年は丁度その二百回忌に当たる。
芋供養 いも供養いもは好ねど謹みて 虚子 寺もなく芋の忌にある村十戸 水天老 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年04月19日 18時26分09秒
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