カテゴリ:山口素堂・松尾芭蕉資料室
芭蕉文集 瓢之銘 山素堂
一瓢重黛山 自咲稱箕山 莫慣首陽餓 這中飯顆山
顔公のかきほに生るかたみにもあらす、 恵子がつたふ種にしもあらで、我にひとつのひさご有。 是をたくみにつけて、花入る器にせんとすれば、 大にしてのりにあたらず。 さゞえにつくりて、酒をもらんとすれば、かたち見る處なし。 ある人曰く、草庵のいみじき糧入つべきものなりと。 まことに逢の心おるかな。 やがて用ひて隠士素翁(素堂)に乞て、これが名をえさしむ。 そのこと葉は右に記す。 その句みな山をもておくらるゝが故に四山とよぶ。 中にも飯顆山は老杜の住める地にして、李伯がたわぶれの句有。 金をいだきて、黛山もかろしとせんことしかり。 物ひとつ瓢はかろきわが世かな お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年05月30日 13時57分19秒
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