山梨県歴史文学館　山口素堂とともに

　　桂　樟蹊子（しようけいし）　

　『俳句』「俳句年鑑」角川文庫編

　　第43刊　第十三号　1995年版

　　一部加筆　山口素堂資料室

本名・埼一。明治42年４月28日京都府京都市に生れる。

京都大学農学部農林生物学科（植物病理学専攻）卒業。

満洲国実業部、産業部、興農部、駐日満洲国大使館、華北産業科学研究所勤務などを経て京都府立農林専門学校、京都府立大学各教授のち京都府立大学名誉教授。農学博士。

　俳句は

昭和４年旧制七高時代に始め

同６年「馬酔木」入門、

11年馬酔木賞、

12年同同人。

同26年「学苑」（26年「霜林」と改題）創刊主宰。

昭和39年俳人協会会員、同評議員、名誉会員などを経て間顧問。

京都新聞を始め多くの新聞俳句欄の選を担当、

ＮＨＫ京都文化センター講師。　　

　句集

『放射路』（昭23・９）

『朱雀門』（昭49・９）

『旅人蕉』（昭54・５）

『安良居』（昭60・11）

『回帰線』（平３・ヽ４）

『自註シリーズ桂樟蹊子集』（昭53・８）

『自解一〇〇句』（平１・５）

『自句自解火口｀原』（平４・２）、

文集『俳句の基礎づくり』（昭52・４）

『夕陽の放射路』（昭56・５）

『東海道俳句の旅』（昭62・１）、

編著『霜林俳句集１～４』

『白桔梗』（昭57・12）

『筒城野』（平１・10）の

ほか『ヨーロッパの旅愁』などのエッセイ、『槙物の疫病』などの著書が多数ある。

　平成５年10月24日死去。

享年84。法名・覚誼院頭首埼芳樟蹊子居士。

なお「霜林」は平成６年１月号（第49巻第１号）通巻笠五〇号で終刊。

終刊後の移行措置として大一位の実」「苑」「木の実会」「樟」「大円」「俳句丹波路」「すずらん」「東雲」「参」の会誌会報が既刊新刊された。

　　曼珠沙華膝いだくとき波無限　　　樟蹊子