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山梨県歴史文学館 山口素堂とともに

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2021年06月05日
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​​山口素堂 貞享三年(1686) 秋、「芭蕉素堂に瓢の銘を求む」




​​

  素堂…

 あるひと芭蕉庵にひさこを送れり、長さ三尺にあまり、めぐり四尺にミつ。天然みかゝすして光あり。うてハあやしきひゞきを出す。是をならして謳歌しあるハ竹婦人になぞらへて、納涼のそなへとし、又米いるゝ器となして、うち無しなしき時は朋友の許へ投すれハ滞ちて帰りぬ。

 予是に銘していはく

 一瓢重泰山

 自笑称箕山

 莫慣首陽山

 這中飯穎山

 

 芭蕉…

 顔公の垣根におへるかたみにもあらず、恵子がつたふ種にしもあらで、我ひとつのひさごあり、是をたくみにつけて、花入るゝ器にせむとすれば、大にしてのりにあたらず。さゝえに作りて酒をもらむとすれば、かたちみる所なし。ある人のいはく、草庵いみじき種、入べきものなりと、まこ

 とによもぎのこゝろあるかな。隠士素堂にこふて、これが名を得さしむ。そのことばは右にしるす。

  一瓢重泰山 自笑称箕山 莫慣首陽山 這中飯穎山

  其句みな山をもてあてらるゝがゆえに、四山と呼ぶ、中にも喰穎山は老杜のすめる地にして、季白たはぶれの句あり。素翁の季白にかはりて我貧をきよくせむとす。かつ、むなしきときは塵の器となれ。得る時は、一壷も干金をいただいて、黛山もかろしとせむことしかり。

   

ものひとつ瓢はかろき我よかな  芭蕉

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最終更新日  2021年06月05日 08時10分33秒
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