カテゴリ:山口素堂資料室
元禄四年(1691) 素堂50歳『俳諧六歌仙』鋤立編。
きさらきの夜の頃、 鋤立子草庵をたたきて入ぬ。 寒音語をましへ、既に六歌仙のことに及ぶ。 是を破題としてむつの巻のあらましあれは成り。 そも花山の僧正は、貫之もはじめに沙汰せられつれば、 今なご是に随はるべし。 君きかずや、 京極黄門ある人にこたへられしことを、 其まことなくなきこそ、他の及ばざる所なれと。 又聞きかずや、 ふるき法語の仲に釈迦たるまうそつけはこそ佛なれ 誠をいはば凡夫なるへし。 此心狂句の骨髄なりとそ、 次に左五中将のこと葉は心をつくさずと、 又いはずや、天物いはず、 萬の物は心を心として、 心あるものや、 常に心あまれりや。 心あるものや、 其つよからぬも、 身におもはぬも、 猶弁あらんかし、 其花に休む山人のさま其雲にあへる暁の月、 他の時をまちて今はいはず、 其いふところを素堂書ぬ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月16日 07時17分43秒
コメント(0) | コメントを書く
[山口素堂資料室] カテゴリの最新記事
|
|