カテゴリ:山口素堂資料室
曽根崎心中の道行の中に 『魔詞十五夜』(まかはんや)素堂三十三回忌追善集中 黒露編
曽根崎心中の道行の中に、何々として、何々に死に行身の道の露、一見る「つゝ」に消て行くとやら云所迄作りしか、言葉尽て心たらす、いかに如何にと案しほけたるそのころ、伊勢の家莬摂に来り合けるを悦ひ、いかがして取続けんや御助言し給へと投げかけたり、莬受聞なから外の咄して酒呑み物喰ふて笑ひ遊ぶ、門左衛門ひたすらにせめて頼めるにそ、受何やかや雑談し、なから果て夢の夢こそ儚けれ、と成ともやり給へと云しに、近松大に悦ひ、軈て作入しこと也、 まことに詞情の尽たらんに、いと佳ク転したる文体すらすらとして、ちり行跡の如何様にも取つけやすき、之レ彼決前生後の文法凉莬凍死ハ奇異の作者。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年09月27日 08時02分53秒
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