カテゴリ:山口素堂資料室
素堂「投椎木堂」<出典不詳>
むさしとしもふさの中に流たる川のほとりに、 すみ所求てすむ人あり、 川むかひに年経たる椎の木あり。 是に月のうつるけしきたやすくいひがたし。 ちかくわたりに牛頭山・すみだ川もまた遠からず、 まつち山もはひわたるほどにして、 人くる人にその心をのべしむ。 予も万葉御代のふるごとを旅ごこちして、
椎の葉にもりこぼれし露の月
<出典不詳>
大井川のほとりにある老翁、 髭の長きこと尺にあまれり、 いくばくその年をかさねてかくのごときと問ければ、 我世にすむ事四十年、髭もまた同年あると答ふ。
さび鮭も髭にふれずや四十年
<出典不詳>
田中八太夫といふ七十ぢあまりの翁、 素堂がたらちめの賀を、 ふみ月七日にいはひたるをうらやみて、 ことし七日になんいはひて、 素堂のもことばあらん事をのぞみたるに、 よみてあたふ。
尾花かくす孫彦ぼしやけふのえん
<出典不詳>
かじの葉のかたちして色紙のやうなるが、 なかばより折ていりどりなどあるに、 かきつけをしるす。
地下におちて風折ゑぼしなにの葉ぞ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年11月14日 04時55分28秒
コメント(0) | コメントを書く
[山口素堂資料室] カテゴリの最新記事
|
|