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2021年11月18日
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カテゴリ:山口素堂資料室

素堂 48才 元禄三年(1690)『松の奥』 「素堂鬼貫全集」

 

 俳藷手引書……『松の奥』・『梅の奥』

 

長袖よく舞ひ、多銭よく商ふ、

ぜになしの市立とかや笑はれん、

それもへちまの皮財布とかけて

出たつ市も山わがまだしらぬ、

大和ことはなから、

俳諧の道芝分けゆく末の

一助にもやと寒爐のもとに、

れいにつたなきを忘れて申に候、

また日く松と梅には、

かの自愛の木陰なるをとなそらへて

髪に冠をきせ侍るならし。

   

山口信章みつから叙

 

 俳譜濫觴並字義(詳細は別記)

 

景行帝の御時に、日本尊東夷征伐の御時、

甲斐の國酒折の里にして、

にひばりつくばのことばよりぞ、是を連歌の始と申候。

今酒折の天神とあがめ奉る連歌に、筑波問答と、

一條禅閤御作筑波集宗祇作意のよし也。

俳譜にも尚是を源とするなり。

其後に及んで、上の句を云かけぬれば、

下の句を附、下から上をもて附る事さかりにて、

五句三句は上下とのみにして、

今のことく百句五十句とくさるは、遥に中頃の事とぞ。

賦物なども、中頃よりの事か。

是八雲の趣御抄には、万葉に■いかしたるを。

家持卿の随ひ給ふを、運歌の根本とのせ給ふ。云々

(中略)

今見ゆる西武「荻の百韻」とてあり。

是亦本式の事とぞ。尚門生立圃、貞室、季吟、重頼、
  各明達の俳人、

世の知る所、

其頃難波の宗因、一流の人にして、

檀林の風姿江戸かやりかにして遠き境までも隅もなし。

 

ここに独りの世捨人あり、

江上の紫扉をもて、静に風月をもて遊ぶ。

芭蕉庵桃青、俗名松尾甚七郎、

都の季吟の門に入、久しく東部に潜り給ふ。

俳諧の深き心を学び、正風の俳譜起るの祖となり。

予叟と共友とし、尚與力すといへども、

九ツは是をたすけられ、一つはかれを補ふのみ。

殊に古への風一時改り、都鄙又芭蕉が風流をしたひ、
  扉飾る隈もなし。

かく次第してつゞける。正木の葉のかつら長からむ事になん。

云々






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最終更新日  2021年11月18日 10時57分41秒
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