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2021年11月18日
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芭蕉 四山瓢名(五言絶句)。貞享3年(1686)素堂、45才。

  一瓢重岱山。

自笑称箕山。

勿慣首陽山。

這中飯顆山。

  一瓢は岱山より重く、

自から笑ふて箕山と称し、

首陽山に慣れること勿かれ、

這(こ)の中に米粒の山あり。

《解説》

岱山-

岱山(泰山)は中国山東省にある名山で五岳の一山。
箕山-

箕山は古代堯の代に許由が隠遁した故事で

退隠の語を意味する。
首陽山は周の武王が暴君殷の紂王を伐とうとしたおり、

家臣の伯夷・叔斉の兄弟が

君臣の道を説いて諫めたが聞き入れられず。

■が滅び周が興った時

「周の粟を食むを恥じて」

首陽山に隠れ。

蕨を採って喰い遂に餓死した故事を云う。
素堂の云おうとしているところは、

この一瓢は揺るぎない岱山よりも重いが、

自ら笑って退隠と称するなら、

首陽山に隠れた伯夷の兄弟に習うことはない。

肩肘張らずに気楽にしなさい。

この瓢の中には米粒が山ほど入っているよ。
《参考》
 素堂が芭蕉の死後書いた「芭蕉庵六物の記」の文中には、
 ある人芭蕉庵にひさこ(瓢)をおくれり。

長さ三尺にあまり、めぐり四尺にみつ。
天然みがかずして光あり。

うてばあやしきひびきをだす。

これを鳴らして謳歌し、

あるは竹婦人になぞらへて納涼のそなへとし、

また米をいるゝ器となして、

打ち虚しき時は朋友の許へ投ずれば

持ち満ちて帰りぬ。

予これに銘じていはく、
一瓢重岱山

自笑称箕山 

勿慣(莫習)首陽山

這中飯顆山
《参考》芭蕉『四山瓢』

(前文略)中にも飯顆山は老荘のすめる地にして、

李白がたはぶれの句あり。

素翁自にかはりて我貧をきよせむとす。

かつむなしきとこはちりの器となれ。

得る時は一壺は千金を抱きて、

 岱山もかろしとせむことしかり。
 ものひとつ瓢はかろき我よかな  芭蕉庵桃青

















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最終更新日  2021年11月18日 11時43分43秒
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