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さてもさても

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2008年03月29日
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カテゴリ:古典芸能

n3.JPG

今日の公演のテーマは”祈り”。

と、いう事で狂言【梟】は
何やら様子がおかしくなった弟を心配した兄が、山伏に祈祷をお願いするって話。
こう書くとイイ話に聞こえるけど、そこは狂言。
いざ祈祷が始まると『…じゃなかったぁ』なんてイカサマだらけで、さらにコレが効いてしまう?

『ホホン』

どうやらフクロウに憑かれたしまったらしい弟、そのうち兄も『ホホン』。
(ちなみに、弟の台詞この『ホホン』だけです。)
『ホホン』『ホホン』バタバタ騒いで気を失い倒れ込む兄弟。どうする山伏!!

『こんな所に長居は無用…』(オイ、オイ)
『いや、このまま去っては私の名前に傷がつく。』(どこからくるの、その自信?)

一応思い止まって二人に祈祷を始めてくれましたが、
結局「なんじゃそりゃ!」な結末を迎えるのでした。やっぱりね(笑)

次の、能【殺生石】の祈りはというと
中国・インド・日本でさんざん悪事をはたらいて成敗された野干(妖狐)。
それでも殺生石となって人々を殺していたけど、懺悔するのでぜひ成仏させてほしい。
そんな野干の高僧へのお願い。

この曲、「切能」(バケモノが主人公。能の主人公なんて、ある意味ほとんどバケモノだけど…)
なので普段は後シテの豹変した恐ろしい姿が見もの。
トントンと一定のリズムで刻まれる鼓(ノット)から、激しいお囃子(出端)となって
舞台中央に置かれた岩の作り物がパッカ~ンと割れて、そこから現れたその姿は―

う、美しい…。

今日は「女体」という小書がついたので、面も色白で美しい顔立ちの霊女。
だけど目はキッと吊上がっていて狐の面影
そして一畳台にピョンと乗ってしまう身軽さを見せたかと思いきや、一変して力強い動き。
やはり、この世の生き物ではないようです。
だけど自分が恐れを感じたのは、むしろ前シテの帝を悩ませた事を語る場面。
橋懸り一の松のところで立ち位置をいろいろ変えるもんだから
上からの照明の当たり具合で面(増女)の表情が目まぐるしく変わる。

『秋の終わりの夜更け。雲の流れも速く、時雨の風にご殿の灯りは消され
 闇の中で玉藻の前(野干の仮の姿)の身体が光を放ち―』

なんてもんだから怖さ倍増。
今日は内容よりも演出に魅せられた感じ。
この曲、今年中にもう一度見ておきたいです。






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最終更新日  2008年03月31日 00時38分11秒
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