愛すべきものすべてに

「ホント、メークミラクルどころか、迷惑ミラクルですよ。」

新聞勧誘員にしちゃあ、ウマイ事言うなと思った。
契約の更新に来た、読売新聞販売所のサービス員のセリフである。
（ま、正確には、今年の優勝についたキャッチは「メークレジェンド」
なのだが。そこは良しとしよう。）

巨人軍がリーグ優勝を決めたので、契約に行くとどこの家でも
「今年は優勝記念のグッズとかないの？」と聞かれるという。
しかし、なにせ13ゲームをはね返しての“まさか”の大逆転優勝。

ペナントレース終盤まで、マジック点灯が話題になっていたのは、
常に阪神タイガースだった。
ジャイアンツが首位でいた期間なんて、最後のわずか10日間ほど。
まさに超超異例の優勝劇だった。

だから、販売店でも通常であれば発注するはずの
タオルなどの記念グッズが間に合わず、用意されていないというのだ。
そうした事情を知らずに、あちこちで記念品を要求される事に対して、
冒頭のぼやきのセリフとなった。
言われてみれば、なるほど、そりゃそうだろうなって話。

しかし・・・そうなると、むしろ深刻なのは阪神サイドだ。
てっきり優勝するものと思っていたから、おそらくは各所に記念グッズの
発注をかけていたと思われる。
もうかけまくりだったろう。　開幕からの絶好調っぷりからしたら。

タオル、Ｔシャツはもちろん、記念テレカや記念コイン、
雑誌等の出版物、ＣＤやＤＶＤ、記念のワインやビール・・・・・。
公式のもの、非公式なもの、さらにはそこに記念セールも加え、
おそらく発注を受けたものなんて、挙げればキリがないだろうな。
それらが全てパー・・・・ムダになってしまったのだ。

一説には、損失は数億とも数十億とも言われているらしい。
岡田監督のクビぐらいじゃ、到底補填できない損害だ。
考えてみりゃ、ミラクル（奇跡）や伝説（レジェンド）には
それによって被害を被った、もう一方の側が必ず存在するワケで。

う～～ん、合掌。（←何に？）