カテゴリ:音楽
昨日、公開初日に映画『復活 尾崎豊』を観てきた。 1991年5月20日、BIRTHツアー初日。 この日の横浜アリーナのライブ映像は、 DVDやテレビ番組等で断片的に公開されてはいたものの、 一連のライブ映像として見ることは今まで出来なかった。 確かに3年のブランクからか、 尾崎のMCはどこかぎこちなく、歌詞を間違える場面も多い。 その辺りが、今まで積極的に公開されなかった 理由の一つかもしれない。 しかし、それが些細なものに思えるほど、 彼のステージングは圧倒的で強烈だ。 むしろそうしたぎこちなさやミスが、この映像にスリルを加え ライブビューイングで観ているかのような錯覚を抱かせる。 予定調和から一番遠いところにいながら、 あたかも計算していたかのような結果を残す。 尾崎豊のワークスには、そんなものが多いような気がする。 ライブ前の緊張した表情やライブ後のリラックスした笑顔、 今回初公開となる、ラフな姿を捉えた映像も感慨深い。 そして、期待をすると裏切られるのだが、 そこには、かつて「オレを信じるヤツはついて来い!」と ステージ上で言い切った、カリスマ的なロック歌手の姿はない。 彼はその幻影から脱却しようともがいていたのだ。 ただ、全力で楽曲や自身の思いを伝えようと 時にうずくまり、走り、歌い、叫ぶ彼の姿勢は あの日とまったく変わらない。 それはおそらく、彼が音楽を始めた時から変わらないものだろう。 まだ「尾崎豊」を体験していない人にも 是非この映画を観て欲しいと思うし、 ライブを体感できなかった新しい世代のファンの人たちにも 時を超え、空間を超えて 彼のメッセージが届くことを強く願っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.12.02 16:53:32
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