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絨毯屋へようこそ  トルコの絨毯屋のお仕事記

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2006年09月26日
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カテゴリ:絨毯屋の仕事
第2回「ミフリで絨毯、キリムを購入して日本で輸入する場合」

まずは毎度ありがとうございます!

実はミフリにいらっしゃるお客さん、ミフリの店内にある絨毯、キリムは売り物ではないと思っている場合がある。
店主であるミフリ社長が全く見せる気がないのと、面倒なもんで「これらは店のデコレーション」と答えてしまうことがあるからである。
慣れている人はミフリ社長の目を盗んで(!?)、キリムを棚から下ろして見ていたりするけど、自分で出して自分でしまってくれるなら、いくらでも見ていいよ・・・って。
(おいおい、少しは商売しろよ!って)

無駄話は置いておいて、ミフリで絨毯、キリムを買った場合も、トルコからの輸出、日本での輸入は基本的に同じである。
何が違うかというと、ミフリが購入店であり、輸出のインボイスも切るから、各購入店のファトラを集める手間とか、国内で銀行送金をする手間とかがない。
さらにミフリに支払うインボイスに加算されるコミッションがないのである(これはかなりおトク!)。
絨毯、キリムを選んで、博物館鑑定、梱包、飛行機の手配などをして、日本からミフリ宛にインボイスの金額を会社の口座に送金すればいいだけである。

もちろん、たくさん買ってくれたら、博物館鑑定やら梱包やらその他のことはミフリ社長、自ら働いてもいいかな・・・なんて思ったり。
(思うだけじゃなくて、ちゃんとやってますよ!)



トルコで貿易会社はたくさんある。
仲介、代行のみの会社もあれば、自分のところの商品を送っているところもある。
ただ見ていていつも思うのは、作業に慣れていることはもちろん重要だし、日本とトルコの取引でいえば、両方の国の事情がわかっていないと話がかみ合わないことがある。
「大丈夫」「同じこと(もの)」「あとで連絡する」。
これらを翻訳すると「大丈夫じゃない」「全然別のもの」「あとというのは来年の話か!?」であるが、いいとか悪いとかじゃなくて、お国柄とか国民性とかっていうもので、日本人の常識と違うってだけ・・・・。

安請け合いをするから、その後、都合がつかないと、だんまり又は逃げる。
彼らが安請け合いをするのは、否定の返事をすることで相手を傷つけたくないという思いやりもあるようだけど、言葉そのまま受け取るとあとでモメる原因になったりする。

最初から確認して返事をしてくれたらいいものの、日本人の感覚では「大丈夫」と言われて、期待して待っていると、とんと返事が来ない。いついつまでに連絡するといって、その期限がきても返事なし。こちらから催促すると、明日には、あさってには・・・・。
そして1週間が過ぎたこと、また連絡すると今度は言い訳がはじまり、結局、仕事は進んでなかった、商品もなかった・・・・ということもありえる。

これが大手メーカーで、のちに金銭トラブルなどになることはないにしても、どうして早めに連絡をくれなかったのか、連絡があれば、それなりに次のことを考えたのに・・・というと、担当者は会社の一員であることをすっかり忘れて、まずは理屈の通っていない言い訳。それで話が終わらないと、最後には
「私は知らなかったのよ、工場のせいよ。私に何ができたというの!?」と切れて、話にならない。
正面きって理論的に攻めるのはトルコの場合、逆効果で、
「そうよねえ、私たちもいつも話をしているけど、あなたに責任がないことはよくわかっているわよ。工場ひどいわよね、責任をあなただけに押し付けて・・・。そのあたりは先方に伝えておくけど、ところで○○だけでも揃えてくれるとすごく助かるんだけどなあ・・・・」
「本当に私は大変なのよ、あなたがわかってくれてうれしいわ。○○のことなら、上司に聞いてみるからちょっと待っててね」

・・・てな具合に相手に同情しながら友人関係を作り、こちらも同情してもらい、なんとかしてもらうしかないのである。

これはトルコでの取引き、何かの交渉のときにも言える。
こちらの主張を通そうとするだけでなく、ときどき一歩引いてみると、それまでダメだったことが一気に解決したりする。人間味のある彼らだからこそ、他人に否定されるより、肯定された瞬間に気が変わったりもする。

トルコに来て、トルコ人に騙されたトルコは嫌いと怒っている人と、よくしてもらった思い出しかないという人の2つのタイプに分かれる。
もちろんどんな人たちと出会って、関わってという運もあるだろうが、よくしてもらったという人たちに言えることは、私に何かを説明するときでも、トルコ人を見下したり、バカにした言動がないことである。
相手を差別することなく、ニコニコと誰とでも接し、ありがとう。という言葉を言える。相手が日本語がわからないだろうと、日本語でバカにしたセリフを吐くこともない。
私の知り合いでもそういう女性がいる。彼女は何度もトルコへ来ているが、一度も嫌な目にあったことがないという。それはイスタンブルでも、田舎でも同じ。
でも彼女を見ていると、納得できる。
もし彼女を騙そうと思って近づいた人がいたとしても、途中で「この人はとてもいい人だ」と騙す気がなくなるのだろうな、と思う。

そしてその逆も当然だけどあるのだと思う。
トルコ人は人情家だけどプライドも高い。
言わなければならないことは言うべきだけど、そのあたりを忘れないで欲しいと思う。

話がテーマからすっかりそれてしまったけど、まあ、いいか・・・・。
これも交渉術のヒント・・・・だ・・!?





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Last updated  2006年09月27日 18時08分18秒
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