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カテゴリ:絨毯屋の仕事
ミフリ社長はキリムがあれば、どこへでも駆けつける。
今回も個人宅からこんなキリムを見つけてきた。 サイズは345×168センチ。重量8500g。 現在、アンタルヤ在住の推定60歳ぐらいの女性。 トルコ人は老けて見えるからまだ50代半ばかもしれない。 自身が結婚するときに、母親と一緒に織り、アンタルヤの婚家に持ってきたものだという。 出身はアフィヨンの村である。 アンタルヤで、現在はアパート暮らし。 そのため敷いて使う場所もなく、保管する場所もなく、売れるものなら売ってしまいたい・・・ということであった。 トルコの家が日本に比べて広いと言ったって、やはり大きなキリムを敷くスペースのある家は少ないのである。 それに加えて手織りの民族的なキリムより、新しい機械織りの化繊絨毯を好む傾向があり、手織りキリムの価値を見出せない人が多い。 手工芸に関しては、どの国もそういう時期を経ていくものだから仕方がないけどね。 キリムは広げてみるとわかるけど、2枚織って、真ん中を縫い付けるタイプ。 ということは通常はこの倍の大きさで、正方形に近いのである。 村では夏にこれらを高原や家のテラスに敷いて、人々がそこで過ごしたものらしい。 2枚のうちの半分・・・ということは、もう片方があるのだろうと思って尋ねたが、最初は2枚作る予定だったが、十分大きいものなので半分だけ織って、それを持ってきたそうだ。 モチーフはセルチュクのカルタルモデル。 モチーフ自体は、他の地域のキリムでも見られる。 この大きさで、しかも貴重なビレッジキリムで、コンディションも良く、お値段は日本までの送料込みで現在片手で足りる。 それにしても出所や織り手がわかっているキリムって、話を聞くだけでもおもしろいし、キリムの魅力を倍増させる・・・って思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年05月08日 20時23分48秒
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