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カテゴリ:アメリカ映画
AGAINST THE ROPES
ジャッキー・カレン、 彼女は、ボクシングが好きだった。 だから、乗り越えてゆけたのだ。 父はボクシング・トレーナー、 叔父はボクサーだった。 幼いジャッキーは、リングの側にいたが、 父はそれを激しく叱った。 ボクシングは男の世界だったからだ。 成長して誰よりもボクシングに詳しくなっても、 彼女がリングの側で生きる道は どこにも有り得なかった。 偶然と運命が重なり、 ルーサー・ショーと出会うまでは。 ボクシング界で最も成功した女性、 ジャッキー・カレンを 設定を変えてメグ・ライアンが エネルギッシュに演じている。 細身の身体にフィットする衣装で、 時にはいわゆるお色気ポーズまで披露する。 言葉だけならタダなのだ、 お世辞もおべっかも嘘もまき散らす。 この作品のメグ・ライアンは破天荒で激しい。 ジャッキー・カレン、 彼女にはひとめでわかった。 街のチンピラ、ルーサーのボクサーの資質。 つかまえるか、取り逃がすか。 AGAINST THE ROPES ボクシングの世界で生きるにも、 幾重にも張られたロープが邪魔をする。 ボクシングに女の居場所はない。 確かにそうだった、 ルーサーは連戦連勝、 彼女は成功した女性として注目される。 だが、やり方は男たちと同じ。 彼女が彼女でなくなっていく。 かつて彼女は、重役秘書だった。 有能に仕事も雑用もこなしながら、 ボスからは感謝しろ、と言われていた。 「君に仕事があるのは、ボスの私がいるから」 そして彼女は、ルーサーに言う。 彼がスポットライトを浴びていられるのは、 自分が才能を見いだしたから。 自分がいなければ、彼に栄光はなかったと。 確かにそうである、だが。 厳しい練習に耐え、リングにあがるルーサーは 自分の力を惜しみなく出し切っていた。 だからこそ、得られた成功である。 秘書だった彼女の有能な仕事が、 男たちの取引をどれだけ成功に導いたことか。 AGAINST THE ROPES 彼女は、ロープを乗り越えていく。 好きだからこそ、乗り越えていく。 仕掛けられたチャンピオンとの試合に、 ルーサーはまるで歯が立たない。 だが、不利な状況でマットに沈もうとする彼を、 救ったのは、ジャッキー・カレンだった。 もっと不利な状況で戦い続け、 ボクサーの彼に全身全霊を注いだ 女性の存在だった。 ビジネスではジャッキーより上手の、 男たちはたくさんいる、スゴイ男たちが。 だが、彼女はもう同じリングにいなかった。 ただ、大好きなボクシングの側にいた。 ファイティング×ガール スペシャル・コレクターズ・エディション お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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