テーマ:映画館で観た映画(8561)
カテゴリ:日本映画
ようここまで足運んでくださいました。
さ、さささ、さあ、 おざぶ、出しますさかい、どうぞどうぞ。 なんか食べはりますか? と言うてるうちに熱燗もやってきた、ま、一杯。 亡くなりはりましたんは、 笑満亭橋鶴師匠、落語会の重鎮。 一門の方々がもう皆、席についてはります。 ・・・下手な関西弁ですいません。 一応私も関西人やねんけど、 なんせ、プロの方々の 粋な言葉使いは出来ません。 せやけど『寝ずの番』と言う映画は、 こういう感じやないと喋りにくいんですわ。 なんせ、「おそそ」やさかいに。 そうそう、アレ、ですわ、あれのこと。 橋鶴師匠が最期に見たいと言い張ったアレ。 橋太はんの嫁はんの茂子さんが、 ババ~ンとスカートまくりあげてくれはったけど、 師匠は「アホウ!」とか細く一喝しはった。 一番弟子の橋次はんが聞き間違えたんや、 何と聞き間違えたかなんてどうでもエエ。 そんなアホな思い出話が何よりも、 故人を偲ぶにはイチバンええこっちゃ。 なんせ、下半身のユルい師匠やったさかい。 あ、エッチの方とちゃいまっせ。 ものごっつ~長い落語のネタを 超早口でしゃべりまくってはったんも、 ただただトイレに行きたかったからやもんな。 人はみいんな、死ぬんやなあ。 橋鶴師匠の次は橋次はんの葬式や。 その次は、師匠の奥さん、志津子さんも逝ってもた。 さあ、寝ずの番やと集まった一門の方々。 昔話に話しが咲くんやけれども、 下ネタとエロネタが咲き乱れてました。 せやけどな、頼むさかいに、 誤解だけはせんといてくださいな。 女の人に「おそそ」があって、 それがエエ言う男の人がいるんは普通やないか。 師匠を愛する一門の方々が、 師匠のネタをリアルに再現して、 死んでる師匠担ぎだして踊りだすんも、 普通のことやと思うんや。 ヤラシイとかフキンシンとか大きなお世話。 ほら、「らくだのカンカン踊り」師匠も楽しそや。 なあなあ、橋太はん、 初体験のお魚(エイ)はどないでした? 茂子さんには言わん方がええで。 ポルターガイスト、何が飛んでくるかわからんし。 マキノ雅彦監督作品。 俳優でも有名な監督の作品に集まったのは、 中井貴一や木村佳乃を中心として、 凸が凹にはまるようなはまり役の役者陣。 なかでも橋次はんを演じる笹野高史の跳ね具合。 やんちゃで愛される芸人を軽妙に演じてはった。 監督の実兄、長門裕之の橋鶴師匠 はあ、映画というのは家族がいるんやなあ、 などと、彼を見ながら思ったりなんかしたんやな。 そうそう、この作品な、 チラシや紹介記事はイッパイあるやろけど、 アレとかコレとか、 大きい声で言えんネタがいっぱいあるんで とにかく観てもらわなアカンのや。 せやけどヤラシイとかフキンシンとか そんなこと思いはるんやったら止めといたほうがエエ。 あんな、例えば蛭子能和演じる田所はんは、 師匠の奥さんの遠い親戚らしいけど、 いっつもお通夜の席に座ってはって。 「みなさんの話がおもしろくて」と聞いてはった。 そんでエエンやと思うんや。 この席に座らせてもらう、ってことは。 人はみいんな、死ぬんや、なあ。 ご飯も食べるし笑うし怒るし、泣くしなあ。 もちろん、うんこもおしっこもするし、 初体験もあるやろし、不幸も重なることがある。 まあイーデス・ハンソンさんに会えるとは限らんけど。 いきなり、何言うねん、って。 自分にツッコミしときますわ。 ようここまで足運んでくださいました。 サミシイことに志津子さんまで亡くなってしもた。 一門の方々がまた集まってはる。 またみんなで、艶っぽい唄、唄ってはるで。 当たり前やなあ、死んでしもた人にも、 いろんな色恋話があったんや。 ♪汽車汽車シュポシュポシュポシュポシュポポ ♪絶頂だ!絶頂だ!楽しいな~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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