テーマ:レンタル映画(818)
カテゴリ:アメリカ映画
ああ切ないかな、この邦題。
たぶん、というか、おそらく、っていうか。 日本未公開の作品で話題集めするには、 二番煎じ的邦題をつけなしゃーなかっただろうけど。 まあ、いいんですけど。 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! ってジャケットには書いてあるけど、 全然キテナイとかなんとか、言うのはどうでも良くて。 早く本題の作品について、 話させてもらった方がいいかなあ、と 思うんだけど、まあ、思ってはいるんだけどね。 まあ、ボチボチいきます。 オープニングはそのへんに売ってそうな、 ハンバーガーとかのワンプレートの料理とかに、 出演者やスタッフの名前が書いてあったり、 文房具とかに手紙で書いてあったり、 オシャレといっちゃあオシャレ。 低予算映画らしい工夫が素晴らしい、 なんて、褒め言葉を言う気力は、 主人公くんの顔を見ると失せてしまうのだ。 Napoleon Dynamite アイダホ州の田舎町の高校生ナポレオン・ダイナマイト。 皇帝と爆発物をかけ合わせた彼の風貌は、 ガリガリガリの細身に長身、 爆発頭にウザそうな虚ろな目をして、 いつも口は半開きでハキハキしゃべらない。 Tシャツのバリエは豊富なようだけど、 センスの欠片もございません。 一緒に住んでいるのはチャット中毒の兄キップは、 半ズボン姿で無職の30代(独身) 彼らのためにやってきた叔父さんリコは、 どうみても鬘で胸がデカクなるハーブを売ってる。 へんな奴ら。 そのへんな奴らが巻き起こす、 ドタバタコメディだったらわかりやすいんだけど、 ドタバタはしないわけでありまして。 もちろん、オシャレでもないわけで。 ナポレオンくんは高校生で、 女の子が気になる年頃なので、 恋の話もあるにはあるのだけれども、 盛り上がるほどの展開はあるわけでもなく。 そんなことはどうでもよくて。 メキシコ産の転校生ペドロと なあんとなく友人になったりするけど、 学校の階段で二人、微妙な距離を保って座ってる。 かと言って。 何気ない少年の一日を淡々と描く。 なあんて高尚な構成のになってるわけもなく。 女の子がナポレオン宅に押し売りにやってくる。 キップのチャット相手が彼の家にやってくる。 ペドロが何を思ったか生徒会長に立候補。 相手はダイナマイトでセクシーな金髪の女の子。 リコ叔父さんは「キミの悩みはわかるよ」と 胸の大きくなるハーブを売りつけようとしている。 「がんばれ、オレ」リコ叔父さんは自己愛の固まり。 ナポレオン家にいるのは馬でもなくロバでもなく、 もしかしてリャマかしらん、と思う動物を確認した。 ぬるいぞ、ぬるいぞ、この映画。 ぬる~~い、温度、ぬる~~い雰囲気。 まあ、どうでもいいんだけど。 ぬるい料理は好きになるほどの魅力はないけど、 イイ味だしていたら、食は進むのである、そんな感じで。 そう物語の最初の方で、 バズにまつわる名場面があったりしたな。 黄色いバスに乗り込むナポレオン。 隣の子供が「何するの?」と聞く。 「なんでもいいだろ」」的にぞんざいな彼。 それでもなにやら男のフィギュア(裸?)の足にヒモつけて、 窓から放りだしてたりしてる。 シチュウヒキマワシの刑のようである。 延々と引き回される映像が続く。 低予算映画の大らかさが詰まった、 自由気ままな編集の中に映画の純粋さを観る。 作りたい映像と観る側を愉しませる工夫、 俳優たちも肩の力を抜いて演じている。 観る側が肩の力を入れたくても入れさせてくれず、 それでもイイ味だから食は進むのである。 もう、どうでもいいのだ。 ナポレオン、イイ奴なのだ。 オシャレな会話やファッションのセンスや、 知的なウィットもオベンチャラも言えないけど、 友達のために、ヘンな絵を描いてあげられる。 気になる女の子の似顔絵を ヘンな顔で描いてあげられるのである。 そして一生懸命汗を書いてビデオでダンスレッスンして、 友達のためにカッコイイダンスを踊ってあげられる。 かといって、褒められも自慢もせず、 相変わらず、口は半開きで、 目は虚ろで、ハキハキしゃべったりせず、 好きな女の子にだってイイ顔できないけれども、 彼女はできたようで、めでたしめでたし。 ま、どうでもいいけど、イイ感じ。 エンドロールの後もイイ感じ。 ナポレオンが少し、格好良くなっていた。 Napoleon Dynamite(英語HP、でも楽しいっす) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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