勝てばパリ行き決定。
特に警戒が必要なのが相手のサイド攻撃。「ウィングに速いパワフルな選手をそろえている印象」とFW平河(町田)が言うように、個の能力の高い選手をターゲットにした速攻を繰り出してきそう。日本は準々決勝のカタール戦でFKも含めてサイドから放り込まれた長いボールから2失点しており、ゴール前の守備の修正とともに精度の高いパスを出させないための対策も求められる。GK小久保(ベンフィカ)は「サイド攻撃をさせないなど、全員が徹底して守らないといけない」と表情を引き締める。引かれて大きく展開されてゴール前のパワー、油断はできないぞ。今大会でイラクを率いるラズィ監督は、日本がワールドカップ(W杯)出場権を目前で逃した1993年の「ドーハの悲劇」で対戦したイラク代表メンバー。今日の試合に勝てば五輪出場が決まる大一番であり、W杯出場を掛けた「ドーハの悲劇」として語り継がれる31年前のワールドカップアメリカ大会アジア最終予選の最終戦と重ねる部分も多い。さらに主審は「韓国版ドーハの悲劇」の時と同じあの人だ。さらにVAR担当は中国戦で肘打ち行為に及んだDF西尾に対して、レッドカードを提示したあの人だ。色々因縁じみたものを感じるけど、ここを突破すれば日本は何か振り切れそうな気もするよ。今日ははじめての先発ベストメンバー、平河、山田の両翼に松木、川崎の2列目で臨みたい。強さを示してほしいぞ。