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カテゴリ:英語教育-1
日本語で何て言うの?わからないから嫌。
という我が子にどのように接していけばいいのかという問題は、 親子英語を実践しているお母さんが必ずぶつかる 大きな問題の一つではないだろうか。 そして指導法もさまざまなので、 いろいろなお考えの先生がいらしゃると思う。 私も日本語で何て言うの、どういう意味? どうして?と 日本語の意味も知りたがる年齢の幼児クラスの生徒に尋ねられることがよくある。 でも、私も他の講師も決して日本語で答えない。 質問の答えのイメージできるまで、 英語で例をあげ続ける。 お母さんにも家で子供に日本語での説明を求められても 答えずに教室で先生にききなさい、と 言って下さいとお願いしている。 私も、小学校高学年や中学から習い始めた生徒に同じ質問をされたとしたら、 まちがいなく日本語で説明する。 しかし、母国語の干渉が強くなってくる臨界期を迎える前の生徒には、 絶対に日本語で説明することはしない。 日本語で説明するとすぐに理解し、 使えるようになるというプラス面がある。 しかし、その裏には、日本語の介在、干渉を促すというマイナス面がある。 どちらを選択するか、ということになる。 幼児向けの英語の本も、英語と日本語の両方が書かれているものと 英語だけのものがある。 もちろん、発音がカタカナで書いてあるものは、論外だが、 日本語の記述があるものは、使用しないようにしている。 特に日本語が読めるようになってきた時期など 自然と日本語を追うようになり、英語に日本語が介在するようになる。 そればかりか英語を日本語で確認する習慣が自然とつき、 わからないと嫌、日本語で言って、と説明を求めるようになってしまう。 英語聞いて、意味をイメージするという想像力が育たないからだ。 せっかくDWEなど英語を英語で学習するという学習法で学ばせ 日本語の介在、干渉を受けないで想像力を育てているのであれば 日本語が併記されているような教材を使用することは避けるべきだと思う。 子供が気に入っているキャラクターの教材に日本語が書かれている場合は、 日本語を修正テープや、修正液で消してしまってから使用するようにしても いいかもしれない。 何故、英語を学んだのに話せないのか? 一因の一つは、英語をイメージする力がないからだと考えられる。 このイメージする力、想像力こそ、幼児から英語を学んだ子供たちが 身につけることのできる運用力の元になる大切なものだ。 (もちろん家では何もせず、週1回英語教室に通っている子供には、 身にけることはできない) そしてこの想像力を育てることが、早期英語教育の目的とも言える。 母国語である日本語で考えるとよくわかるのではないだろうか。 幼い子供は、親の話を聞いて、 すべての言葉の意味がわからないのに、 第三者に昨日お父さんとお母さんはこんな話しをしていたんだよ、 と、想像した内容を話すことがあると思う。 大人である私たちも日本語でニュースを見て、 アナウンサーと一語一句違わずに、言うことは不可能だが、 聞いて描いたイメージを言葉で表すことはできる。 この想像力は、母国語の干渉が強くなる臨界期以降の子供達には、 なかなか育てること難しく、 わかる言葉だけでイメージを作り上げる想像力に優れているのは、 語学習得能力にも優れている幼児期なのだ。 だから、幼児から英語学習を始める意味がある。 私の教室に編入してきた、他教室で日本語を介在、 干渉する指導法で学んだ生徒たちは 英語のみで学習してきた生徒が、年齢が上がるにつれて 難易度の高い長文問題や和文英訳問題を得意とするのとは対照的に、 年齢が上がるにつれて、問題の難易度も上がってくると 想像力が育っていない為に、運用力に乏しく、 語彙力を超えた長文の理解が困難で、 和文英訳の問題ができなくなる傾向が見られる。 特に和文英訳は、大学入試レベルになってくると 直訳した日本語が書かれているわけではないので、 和文からその文をイメージした内容を英語にする、 という作業が必要になる。 しかし、日本語を直接、英語にしようとしてしまうため、 正しい答えを導き出すのに苦労している。 オーストラリアの中学校を訪問した時に フランス語の授業を見学する機会に恵まれた。 オーストラリア人の先生だったが 授業はすべてフランス語で行われていて 生徒が英語で質問しても、先生はフランス語で 何度も例を上げながら、イメージさせようとしていた。 レッスン終了後に先生に感想を求められ、 私が日本で英語を幼児や小学生に英語を指導している方法と同じです。 と答えると、うれしそうに 「英語で説明した方が簡単なんだけれど、 それだとフランス語で考えて、言うということが難しくなったしまうから できる限りフランス語でイメージさせるように教えているんだ。」 と話してくれた。 英語を母国語のように習得するナチュラルアプローチ法で指導する時に 日本語を使用しては、いけないわけではない。 英語のイメージを損なわないように日本語を使えばいいのだ。 長くなってしまったので、日本語の使い方や 日本語で何て言うの?と聞かれた時の対処方などは、 明日のブログで。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年04月25日 20時50分39秒
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