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カテゴリ:英語教育-1
昨今の早期英語教育ブームで、フォニックスも
正しく理解されずに浸透してしまっている言葉の一つだと感じる。 夢玉プロジェクトに寄せられるメールにも フォニックスや文字の導入についての質問が多い。 フォニックス導入前にしておかなければならないことや、 導入している時に指導者が気をつけることをせずに ワークブックなどを使って、いきなり導入を開始し なかなか読めるようになりません、では、 教えられる子どもが可哀想だ。 年齢を考えずに導入すると、理解するまでに時間がかかり 英語そのものが嫌いになってしまう危険性もある。 実際、お母さんが子どもに英語を教えていて、 年中の時からフォニックスを始めたところ 子どもが英語を拒否するようになったと 私の教室を訪ねてきた親子もいる。 もちろんフォニックスに対する考え方もいろいろあるだろうが、 日本におけるフォニックス指導の草分け的存在でもあり 何冊もの指導書を出版している松香フォニックス研究所の指導書は、 フォニックスは、発音と綴りの関係を パターンを使って合理的に教える指導法と書いている。 合理的に教える為には、それなりの下地が必要なのである。 導入時期として、分析能力がついたころが適しているとしている。 単語を読むということは、単語の中の文字の構成を見て、 それらの音を組み合わせ(音の足し算)をして、発音するという作業であり 単語の綴りを書くというのは、その単語の音の組み合わせを分析し、 文字に表すという作業である。 従って、そのような作業をするには、 アルファベットの小文字がようやく書けるという段階では、 負担が大きいときもあるので、 学習者の興味やレベルを見極めて導入することが大事であり、 最適な時期に導入すると読み書きにに積極性や自信を持たせることができ、 いたずらに時間を費やして学習者を苦しめずにすむ。と書かれている。 導入時期を誤ると、いたずらに時間を費やして 学習者を苦しめる危険性がある、と言っているのである。 合理的に習得させる為に導入前にしておくことは、いくつかあるが、 ある程度の語彙量を学習者の頭の中に蓄積しておくことと 英語独特の音の出し方を学ばせ、発音に関心を持たることが 大切だとされている。 発音は、又導入しているときにも気をつけなければならいことの一つだ。 私もフォニックスを指導する際は、 一定の発音を保つことに注意している。 特に微妙な音である母音をいつでも同じ音を出す為には 意図的にトレーニングする必要があると 修業時代に何度も練習をさせられた。 指導者の音の出し方が曖昧だと 学習者はなかなか理解できないばかりか、混乱してしまう。 具体例や指導方法などの詳細を、この場では書くことができず残念だが、 フォニックスは、規則性を理解させることなので、 すぐに応用できる子もいれば、音の足し算に苦労する子どももいる。 他の子が簡単にできたからと言って 我が子がそうだとは限らない。 聞けるようになった、話せるようになった じゃあ次は読めるように、と安易にフォニックスを始めるのは危険だ。 読めることが、その年齢に本当に必要なことなのか、 導入前の準備が十分できていいて、負担を強いることがないか、 十分に考えた上で、導入して欲しいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年06月05日 12時58分09秒
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