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カテゴリ:英語教育-1
午前中、ブログをお読みいただいている方と初めてお会いした。
と言うのも、夢玉プロジェクトも参加していただいていたので、 話し(メールのやりとりの)の流れで 夏休みにお二人が住んでいらっしゃる市で 私の教室のスタッフを使って 夏休みに勉強会をすることになったからだ。 (市の施設を使用するために厳し~い利用規約があり 開催地については、書くことができません。ごめんなさい。) 会場の下見がすみ、お子たちを遊ばせながら、 当日の内容について打ち合わせをした時に、 親子英語に取り組んでいるお母さんたちの悩みや状況について 教えていただいた。 その中で、やはり気になったのが、 英語体験=高価な教材販売、と警戒されることだ。 もちろん勉強会当日も教材セールスの かぎりなくグレーなトークについて語らせていただくが、 先日、以前このブログでも紹介させていただいた Aides先生がブログで臨界期仮説と 教材会社のセールストークについて書かれて、 私も、そういうトークに慌てて「買います!」 と言ってしまうお母さんたちが増えないように このブログで声を大(?)にして、 私の考えをお伝えしたいと思う。 まず、英語教材セールスに欠かすことのできない言葉が 臨界期-正式には臨界期仮説(Critical Period Hypothesis) 臨界-《理》物理的性質が不連続的に変わる境界。 特に原子炉で核分裂連鎖反応が一定の割合で維持されている状態。 なんとなく臨界という言葉に対してイメージがわいただろうか? 臨界期、最近では敏感期(sensitive period)という言葉も使われているが 学習には、最適期があり、その限度である臨界期を過ぎると 学習能力や効率が落ちるとする仮説。 そして言語習得の臨界期仮説の根拠となっているものが、 幼年期には脳の左右半球が言語に対して同程度の潜在能力を持っているが 次第に左半球への一側化が起こり、大脳皮質の柔軟化が低下するというもの。 ただ、外国語習得の臨界期については、 研究者によってわかれていることは、 3歳で英検5級の著者である中村ひろ子さんも書いている。 しかし、その後で、 従来の研究調査によれば、文法における臨界期が8歳くらい、 発音の臨界期はより早く6歳ころにくると言われています。 と書いているのである。 要するに、外国語習得の臨界期については、 いろいろな研究者、学者がいろいろな仮説をたてているけれど 正しいとされているものは、一つもないということ。 ちなみに私が習った臨界期は、9歳だった。 そして、このように習得についての臨界期を語る時には、必ず 不可能になるというわけではなく、 学習における困難度の問題(きわめて困難になる)と 明確に書かれている。 ここまで書けばおわかりいただけると思う。 0歳児から英語を聞かせつづければ、 誰でもバイリンガルになれる、とか 6歳までに始めまければ、英語を話せるようにならない、 なんていうことは、絶対にない、のだ。 このようなセールストークを録音して弁護士に聞かせれば 違法性があるのではないか、とさえ思える。 落ち着いて考えていただきたい。 これってダイエットサプリの広告とそっくりではないだろうか? このサプリメントの主成分である ○○○○(学術用語)は 胃腸に膜をつくり栄養素だけ吸収し、 油分の接種を妨げるので、食べても決して太らないのです。 事実の一部のみを伝えることで消費者に過大解釈をさせ 購買意欲を煽るトーク。 臨界期仮説を発表する研究者たちも 自分の学説がこんなふうに教材販売の片棒を担ぐとは思わなかっただろう。 ただ、このように書いているが、 教材そのものが悪いというわけではない。 mixiの夢玉教室でも書いたが、 DWEは、とてもよくできている教材だ。 もしサンプルを取り寄せて、 セールスが家にやってきて、臨界期うんぬんの話しを始めたら 「臨界期はまだ仮説で、いろいろな説があるんですよね。 そんな話しより、具体的なこの教材の使い方と他教材に比べて どこが違うのかを説明して欲しい。」と是非、言って欲しい。 そしてその説明と価格に納得できたら、購入するべきだと思う。 そのセールスマンの給料も教材の値段に含まれているのだから とことん彼、彼女の知識を活用させてもらおう! 私は、臨界期よりも左脳の働きが右脳より活発になると言われている8歳を 重要視している。 分析力が強くなってくる年齢に、 まとまった英文を聞いて全体を把握することは 難しくなり、ナチュラルアプローチ法が通用しなくなるからだ。 しかし、これも個人差があり、 ピアノ、バイオリンなどを習っていて音をつかまえる事が上手な生徒は、 発音の臨界期とされる6歳を、過ぎて私の教室に通い始めたが 音声教材と同じような発音を身につけた。 私としては、始まる時期より、 取り組み方、そして継続することの方が大切だと考えている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年07月12日 10時31分42秒
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