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カテゴリ:英語教育-1
年中さんのお子さんを持つお母さんから、
フラッシュカードを使って 語彙を増やすことに抵抗があるが、 使った方が今後学習を進めていく上で、 よいのでしょうか? という質問をメールで受けた。 私は、場面シラバスで学んでいる8歳までは、 ただ知っている語彙を増やすような フラッシュカードによる語彙の習得より、 使う場面、状況ごと覚える能力を活かして 使える語彙を増やすような取り組みをするべきだと考えている。 数年前になるが、 年中さんの生徒が家族でハワイ旅行に行った際 タクシーのドライバーに行き先をつげられず ガイドブックを探そうとカバンをまさぐっているお父さんに What are you doing? と言って、 ドライバーが笑い出したという話をお母さんから聞いた。 これは、レッスン中に、レッスンに集中せず、 こそこそと挙動不審な動きをしている生徒に講師が What are you doing?と声をかけるのを聞いて、 その状況ごと覚え、その時のお父さんの状況が、 彼女にその状況を思い出させ、 ハワイという英語が溢れる環境に英語モードになっていた彼女の口から What are you doing? と出たもので、 きっと、少し眉を寄せて、何やってるの。 という口調で言ったものだから、 ドライバーが笑い出したに違いない(^^;; ゲームをやっている最中に順番を抜かされそうになった生徒が It's my turn. と叫んだり、 レッスンが終わるとキャンディを貰う為に Make a line. 騒いでいて、Be quiet. と言われた生徒は、 誰かが、うるさくしているとBe quiet.と言う(笑) 場面や状況とともに習得した言語は、 その状況になるとすぐに口から飛び出てくる。 特に幼児クラスでは、言葉の意味と使われる場面や状況のイメージも 一緒にを覚えさせる、 lightとheavy 重いという単語を理解させる為に、 電話帳と薄い絵本を持たせれば、 An elephant is heavy.などとすぐに口から出てくる。 実際に甘いキャンディー、酸っぱいキャンディー、 塩味のおせんべ、辛いポテトチップを食べさせて sweet、sour、hot、saltyを覚えさせれば、 カレーを食べた時には、It's hot.と口にする。 体感させ、体得させると言った方がふさわしいかもしれない。 カードを使った方が短時間でたくさん覚えられるかもしれないが、 それは、覚えなければならない時にやればいいのであって、 幼児期には、自分に対する指示が理解でき、それを他人にも伝えられ 自分への問いかけに対する考えや気持ちが言えればいいと考えるのであれば、 習得のペースは遅いかもしれないが、 絵本の読み聞かせや暗誦、歌で耳にしたり口にした英語を 場面や状況に応じて理解させることにより 使える語彙にしていくことの方が 何より英語を使う楽しさ、伝わる喜びを知ることができて、 今後学習を進めていく上で、有効なのではないかと思う。 幼児であっても英検取得を目指しているのであれば、 語彙数が合格、不合格を決めるといっても過言ではないので フラッシュカードを使って知っている語彙数を増やすことは 有効な学習法と言えるだろうし、 9歳以上で英語を始める場合も、短期間で語彙を増やすことができ 有効だろう。 英語で言える語彙を増やして、理解できる英文を増やしたいのか、 使える語彙を増やして、英語を使う喜びと楽しさを学ばせたいのか、 習得目的によって、学習法や指導法は異なる。 そして、この体感させながら語彙を増やす機会は、 実は教室よりも家庭の方が作りやすい。 是非、この夏休みにチャレンジしていただきたいと思う。 ブログのカウンターが30,000を越えていました。 この拙いブログをいつもお読みいただき、ありがとうございます。 皆様の声を励みに、これからも教室での出来事や経験を このブログを通して発信していきたいと思っております。 どうぞ宜しくお願いいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年07月29日 19時28分27秒
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