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夢先生の玉手箱-annex

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カテゴリ:英語教育-1
私は、学習環境が整っていない時点での
公立小学校での英語必修化には、賛成していない。

英語教室という商売的には、よく言われるように
小学校での英語必修化でニーズが増えて確かにプラスかもしれないが、
早期英語教育に携わっている人間としては、
習っている子とそうでない子の差を考えると
今の中途半端な小学校の授業内容では、
英語コンプレックスに陥れてしまう大きな不安を感じるからだ。

そして、その心配が現実となって現れてきた。

昨日も小学校4年生の息子さんが、英語の授業が嫌だと言い出し困っていると
お母さんが入会の問い合わせをしに教室を訪ねてきた。
最近、このような相談を受けることが多い。

私の教室のある区の公立小学校では、国際理解教育の範囲で
年に数回しか英語の授業を行っていないが、
息子さんが通っている隣区では、1年生から英語の授業が
週に1時間、外国人講師、日本人講師、担任の先生の3人で行われている。

小学校での英語の授業は、
私の教室の生徒達のように、
すでに英語を習得している生徒達にとっては、
自分の英語力を自分で評価でき、また評価してもらえる場が増え
モチベーションが高まるプラス効果を生んでいるが、
学習経験のない子どもにとっては、
「できない自分」を感じさせられ英語コンプレックスを抱かせるという
マイナス効果を生みだしている。
先日見学に来た塾長さんのお子さんたちの
英語に対して及び腰のお兄ちゃんもそうだが、
この傾向は、3年生以上それも、他の教科はよくできる子ほど
強く表れていると感じる。
今回の息子君も他の教科はよくできると言う。

小学校の英語の授業は、まだ全国で統一された
教材やカリキュラムがあるわけではなく
講師の裁量に任されていると言っていい状況で
ほとんどが、遊びをベースとした
ゲーム形式を用いたコミュニカティブアプローチで進められている。
故に、英語に慣れている、いない、反応の早さで
子どもたちは自分や友達を「わかる、わからない」「できる、できない」と判断する。

他の教科ならどのように勉強すればできるようになるかがわかるのに
どのように勉強すればできるようになるかがわからないのも
できない、から脱出できる方法が見えず
コンプレックスを根深くしていると感じる。

お母さんには、せっかく足を運んでいただいたが、
小学校4年生で、編入していただくには
最低でも単語が読めるレベルの英語力が必要なことと
編入ではなく、初めて習う子と一緒に学べる
新規開講クラスで学ばせることで、
自分ができるようになる過程を感じることができる。
そしてできるようになる道筋が見えれば、
他教科をしっかり学習している息子さんなら、
英語も積極的に学び、きっとできるようになる、と
近くにある日本人講師が指導している大手の教室を勧めた。

「今からそこに通って、英語を話せるようになるのでしょうか?」
「お母さん、英語は何歳までに始めなければ、
 話せるようにならない、というものではないし、
 早く始めたからと言って、必ず話せるようになるものでもありません。
 大切なのは、英語で伝えたい、という気持ちです。
 今、息子さんに必要なのは、英語に対して積極的な気持ちになること。
 その為には、積極的な気持ちでレッスンに臨める居心地のよい環境を
 提供できる教室を選ぶべきです。
 息子さんが、もっとできるようになりたい、という気持ちと
 英語力がついたら、是非、また息子さんを連れていらして下さい。
 お待ちしています。」

学習環境が整っていない状況の中で始まる
公立小学校での英語。
5、6年生という将来的に有効な学習効果を得られるというより、
大きな影を落とすだろうこの状況を
文科省は把握しているのだろうか?






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最終更新日  2008年10月07日 11時10分51秒



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