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カテゴリ:英語教育-1
新学期が始まっての怒濤のような一週間が過ぎた
最初の休日。 ようやく巻頭部分しか読んでいなかった本を 最後まで読む時間が取れた。 「英語が使える日本人」は育つのか? 小学校英語から大学英語までを検証する 山田雄一郎・大津悠紀雄・斎藤兆史 執筆者であるお三方は共に言語、 そして英語教育においても著名な専門家であるが、 学校での英語教育に大きな影響を与えている 文科省の教育再生懇談会のメンバーではないようで、 学習指導要領はもちろん外国語活動(現実は英語活動)で 使用される「英語ノート」についても 中途半端な形での小学校での英語活動に否定的な私と ほぼ同じ視点で問題点が語られていた。 小学校での外国語活動の実体がよくおわかりいただけると思う。 小学校英語の推進派である韓国の大学教授が 韓国英語教育学会での自身の研究発表で 「小学校英語も含めて学校英語教育はうまくいかないのではないか」と 学校という枠での言語としての英語習得には限界があると思う と言っている長年小学校での英語活動を実践してきた私の知人と 同じ意見が書かれていたりと 学校英語についての意見もとても興味深かったが 私は、英語教育の専門家の方々から見る 母語と外国語である英語についても係わりの部分について 学ぶべきものが多かった。 このブログの横にも藤原正彦氏の著書を紹介しているが 彼は、英語教育のプロではなく、 海外で活躍する日本人として英語との係わり方を 教えてくれた。 彼の「外国語よりも母語の言語を大切にしなければならない」 と言うのは、メンタルの部分について述べられていると考えている。 しかし英語教育の専門家である大津氏は、 大切にすべきは国語ではなく、母語であるとし 「母語というのは、人間の心の中で、 一番根っこにあるものだから そこを十分に育てておかないで、 外国語に行くのは間違いなんだと考えているわけです。」 と述べている。 そしてこの大津氏は小学校で母語に対する 「ことばへの気づき」がまず大切だと提案している。 「文には構造がある」というようなことを気づかせるそうだ。 母語自体は、苦労するところもあるけれど、 自然に身についてしまうことだから、 自分で何が身についたのかも意識されません。 だから、気づかせる。 それが後に外国語を学習する時に、 構造的な学習する上で、多いに役立つはずだという 発想なんです。 実教室に通う親御さんや、プルミエのメンバーには ご理解いただけると思うが、 この「気づき」という考え方は、私が母語と同じく 幼児から文脈からの理解を目指して行っている暗唱指導を 長年受け「何が身についているのか意識しない」小学校高学年の生徒に 英語の規則性の理解をさせる際の考え方と同じである。 そして本書を読み進めていくとなんと 積極的に授業で日本語を使うことを 小学校の先生方に奨めている、という 驚きの発言にぶつかった。 長くなったので続きは明日に お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年04月12日 23時46分22秒
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