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夢先生の玉手箱-annex

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カテゴリ:英語教育-1
長女をアメリカの4年制の大学に留学させているテニス仲間が
「娘がこの本を読んでくれって言うので読んでるんだけど
 読んだことある?」
と、カバンから一冊の本を差し出した。


留学で人生を棒に振る日本人- ”英語コンプレックス”が生み出す悲劇

筆者の栄 陽子氏は、留学カウンセラーの第一人者として
とても有名な方である。
この本には、留学の実態とともに
数多くの日本人の子どもたちを
英語圏の大学へと送り出してきた氏ならではの
視点で早期英語教育についても綴られている。

自分の英語力への願望を子どもに押しつける親たち

小学校でも本格的に英語の授業を
導入すべきかどうかという議論がわいたとき、
ある調査が行われました。
それは、「子ども達に何歳から英語を教えるべきか」というもの。
これに対して20代の若い親たちの答えは
「早ければ早いほうがいい。
 できれば幼稚園くらいから」
というものが圧倒的でした。
みなさん、我が子をバイリンガルにしたいのでしょうね。
でも、日本語の力が充分でないうちに英語ばかりの生活に入ってしまうと
日本語も英語もめちゃくちゃになってしまうというのは、
本当によくある話なのです。

偏差値世代である今の若い親達は、
受験のたびに英語で苦しめられてきた世代です。
しかも、学生時代や社会人になってからたびたび海外旅行をし、
「中学から英語を学んできたのに、
 まったく海外で役にたたなかった!」という
苦い思いをしてきたことでしょう。
そのため、「受験で苦しまないために」
という思いと、
「役に立たない受験英語ではなく
 ”生きた英語”を身につけないといけない」
という思いの両方を抱いているのも
この世代と言ってよいでしょう。

その上の世代は、「英語を始めるなら小さければ小さいほどよい」
とまで思っているのは一部にせよ、
幼い頃からアメリカの文化に触れ、
憧れが強いあまりに
「アメリカコンプレックス、英語コンプレックス」が根強く、
やはり「子どもには英語が堪能であって欲しい」
という思いを抱きがちです。

こんなふうに自分自身が「英語を身につけなければ」
と思っているなら、
自分が英語を学べばよいと思うのですが、
どういうわけか親達は自分が果たせなかった願いを
子どもに託してしまう傾向があります。
(もっとも、これは英語に限らず
 すべてにおいてそうだと言えますが)。
そのため、英語力への願望を子どもに押しつけてしまうのです。

(中略)

こんな親たちが目標としているのが、
帰国子女と言えます。
小さい頃から海外で暮らし、
英語と日本語を操るバイリンガルに
我が子を育てたいと願っている親は、
とても多いものです。
しかし、そんな方達のほとんどが、
海外で子育てをしている日本人家庭の苦労を知りません。

言葉とは不思議なもので、
母国語の力以上に外国語は伸びない、
という特性があります。
つまり、母国語の方が小学生レベルなら、
どんなに長く外国で暮らしていようと、
外国語は小学生レベル以上にはなりません。
しかも、外国生活に移ったために、
母国語のレベルもそこで止まってしまうのです。



次回は、栄氏が考える
これからの英語教育のあり方
について









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最終更新日  2010年10月06日 17時25分50秒



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