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カテゴリ:英語教育-1
メイさんから私が投げかけた質問へのお答えをいただきました。
メイさんからのコメントはこちらから >>でも、そこまで英語をやらせるその教室は、 インターへの進学や海外留学を目指している方のための教室なのでしょうか? >よくわかりませんが、やっていることが『英語』なだけで、 スタンスはピアノやバレエなどの芸術系の習い事に近いような…… つまり、見込みのある者や努力する者には、 どんどん課題を与えて「今より上」を目指させるというか。 >問題は、出るか出ないかというより、 この努力と犠牲に相応しい成果かどうか?という点なのです。 メイさんがその教室に入られる時に 先生から特組の最終的もしくは数年後の習得レベルについて お話はなかったのでしょうか? 教室のメインの指導者の方は、カリキュラムを作成している もしくは決定しているはずなので 一度、特、甲組のコア カリキュラム(共通的到達目標)を 先生に尋ねて、努力するに値する=通うに値する(教室な)のかを 判断されてはいかがかと思います。 もちろん、メイさんご自身が、 お子さん自身の英語習得に明確な価値観を持つことが 前提では、ありますが。 >小さな教室なので人数的に制約があるのと 「合わない子は早々に違う道を見つけた方がいい」 という考えからだそうです。 違う道を見つけた方がいい ということは目指している道があるということですね。 バイリンガルなんて生易しいものではなくて まず、英語を習得させて、 次に英語と距離の近い言語をマスターさせる。 目指せ、マルチリンガル!と言うなら 合わない子には他の道を道を勧めるのも さもありなん、と思えなくもないのですが 合わない子は、バイリンガルの道を諦めた方がいい というのであれば、善し悪しではなく、私は共感できません。 【送料無料】外国語学習の科学 こちらの本にも書いてありますが、 外国語学習の適性を測るテストは、いくつか存在します。 最も有名なのがMLATという適性テストで (ただ、これはアメリカの外交官養成機関が 外国語学習者の候補を選別するために作ったテストです) 1.音に対する敏感さ 2.文法に関する敏感さ 3.意味と言語形式の関連パターンを見つけ出す能力 4.丸暗記する能力 という四つの異なった能力を測るように作成されています。 しかし、適性の他に外国語の習得には、モチベーション、学習開始年齢なども かかわってくると言われています。 >仮にそうなった場合の、本人の心の傷が心配です。 >今の段階なら「親の都合で辞めさせれらた」と不満には思うでしょうが、 英語を好きな気持ちは継続することが出来るのではないかと思います。 うちの子は勝気で競争することが好きなので、 今のところ井(乙組)の中の蛙で楽しそうなのですが、 最後まで甲組に上がれないまま終わったら、 どれだけショックを受けるかわかりません。 競争が好きなお子さんなんですね。 (英語習得に勝ち負けを持ち込むこと自体、空しさを感じますが) だったら、勝負には負けがつきもの。 何事にも、上には上がいて すべての努力がその時の「結果」に報われるわけではなく 自分の力の未熟さや至らなさを認識させられることは 人生の中で誰でも経験することであり、 その「負け」をどのように乗り換え、 何を学ぶかがとても大切だと教えてあげることも 競争好きのお子さんには、大事なことだという考え方もありますよね。 ちなみに私は、英語ではなくテニスを それこそ勉強そっちのけで、 上を、上を目指してやっている時代がありましたので 「この代表選手に選ばれなかったからと言って その努力が無駄になるのか?」とコーチに諭され、 乗り越えてきた経験が、今の私の礎でもあります。 そして、自分の経験から生徒たちには 「自分のライバル(競争相手)は自分」と教えています。 >>暗唱課題は、何だったのでしょうか? ある超有名英語教材のDVDとCDの○○○です。 (法的に支障がありそうなので伏字ですみません) 私が思っている4番目のアルファベットから始まる教材なら 大問題になると思います。 >>甲組のレベルと今いらっしゃる組のレッスン内容を教えていただければ うちの子の教材は前述のDVDとCD(&手製のプリント)ですが、 甲組以上の子はそれらを卒業して、 今は英米の小学生の国語教材らしきものの○○○です。 三文字(笑)の国語教材らしきものは、 いろいろ思いあたるので、はっきりとはわからないですが、 >乙組以下の子は暗唱の時、音を呪文のように覚えているので、 一度つまづいてしまうと立て直せませんでした。 そもそも、ちゃんと聞きとれてもいなさそうでした。 >これに対して、甲組以上の子は、暗記の精度はいい加減でも、 全体的な意味が通じるように忘れてしまったフレーズを 別な言葉に置き換えてまとめることが出来ていました。 学習量で乗り越えられないものではないと思います。 半年後のお子さんが、今の甲組以上の子どもたちのように 別な言葉に置き換えてまとめることが、できる可能性は多いにあると思います。 お子さんのモチベーションが下がっていることが気になりますが…。 >ただ、タイトルの「10分」で出来ること、の意味ですが、 同じ「10分」でも、才能のあるものと無いものでは 全く内容が違う10分なのだな……と。 ピアノの先生ではありませんが、 最初のレッスンで「この子はモノにならない」と思っても、 やめさせませんよね? ピアノでモノになると思われる=ピアノが上手になる =コンクール入賞者になる=職業ピアニストになる つまりモノになるということは「身を立てる」ということかと思いますが、 英語でモノになると思われる=英語が上手になる ここで終わりです。 英語がいくら上手であっても、それだけでは身を立てることはできません。 これからの世の中、英語を話すことが普通になりますから 一層その傾向が強まるでしょう。 英語の場合この先は、その人の別の能力があって モノになるかならないかが決まると私は考えているのです。 私にとってモノにならないと思う生徒=習得を達成できない生徒は 努力ができない子であり、 努力ができる子は、必ず英語習得を達成するので そういう意味では、すべての子がモノになる可能性があると思っていますので 最初に会った段階で、モノにならないと思う子はいません。 私は、メイさんのお子さんが通われている教室の先生と 英語は誰にでも習得できる、と考えているので 英語習得の価値観について大きな隔たりがあります。 メイさんともあるかもしれません。 社会人になった生徒たち(卒業生)を見ると 英語力を必要とする仕事についている生徒たちも多いですが、 あまり努力することがなく、さほどの習得もしていなかった生徒が 大学で自分の専門分野を見つけ、留学し、英語圏で就職していたり 高い習得をしていた生徒でも、英語とは無縁の仕事をしていたりと (もちろん原書を読んだりして楽しみの部分で英語は活かされていると思いますが) 長い人生の中で、英語がどのように人生とかかわってくるのかが わからない段階で、他の大事なことを犠牲にして英語に入れ込ませることは 危険なことではないかという強い思いがあります。 所詮、英語はツールにしかすぎず、それをどのように使うか、活かす力を 育てることが大切だという価値観で、指導を行っています。 したがって、海外の大学に自分の学びたい分野があったら 言語の壁を気にせずに、行くことができる英語力があれば十分と考え カリキュラムを組み、MLATで測られている4つの能力を 学習開始年齢とトレーニングによって上げる 取組みを様々な角度から行うことで、 生徒たちは、適性いかんにかかわらず 努力に応じて習得が達成するようになりました。 適性がある子なら5分でできることを 適性のない子は10分、20分かかる その10分、20分の努力ができるか、できないかが 習得の分かれ道なのであり その努力する力をサポートすることが 講師の仕事お1つだと考えています。 私はこのような価値観の持ち主の講師なので メイさんのご質問に上手に答えることができない。と感じていますし、 きっと、別の価値観をお持ちの先生であれば、 もっと上手にメイさんの気持ちを汲んで 有意義な回答ができるのではないかと思い 申し訳なく思っております。 よい決断の為に役立てていただける箇所が 1つでもありましたら幸いです。 また、このブログをお読みいただいている方に 考える機会を与えていただきましたこと 御礼申し上げます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年12月30日 11時29分12秒
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