「迷説般若心経・259」
第二十一章(14) 合掌真実不虚 故説般若波羅蜜多呪 即説呪曰(この世の出来事は全部真実だと認めてくれよ。嘘もデタラメも真実だぜ。だから、お前ぇ等も真実の人間だ。真実のケモノだし、真実の妖怪だぜ。真実から外れた嘘なんて無ぇ。大丈夫だ、この世にいるモノは皆同じだ。全てを認めると、苦しみは取り除かれるように出来ている。この呪を唱えると、全てを認められるようになる。つまり、苦しみが無くなるってことだ。それが、この般若の呪だ。自分だけじゃ無ぇぞ。誰かが唱えりゃいい。心の中で唱えてもいい。行いで示してもいい。全てを認めるってことをよ。今までアレコレ話してきたけど、忘れてもいいぜ。空とか無とかの説明なんか、知りたいヤツだけでいい。覚えるのは呪の部分だけだ。短けぇから覚えられるはずだ。実際に役に立つ経は少ねぇんだ。ほとんどが理屈だからよ。理屈は屁みたいなもんだ。マトモに受ければ臭ぇ・・・。だけど、この般若心経は役に立つぜ。最後の呪の部分だけだけどな。これからそれを教えるよ。期待してもいいぜ)