「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1202」
カルテ番号 る・1(28)類家真司が帰ってから院長は思った。首都圏大震災が起こるまでに、多くの人が不安を感じるだろう。その不安が何処から来るのか分からないまま日々を過ごすだろう。病院やカウンセラーに通っても、それらは取れない。薬で多少薄まっても、不安は無くならない。生物の種としての不安だ。根が深すぎるからだ。中には、類家氏のように、ある程度の見当がつく人もいるだろう。かなりハッキリとした災害を思い浮かべる人もいるだろう。本来の生物の能力ならば、危険を察知できるはず。だが、人間の多くは感性に蓋をしている。それが生命に関わる事であっても、見ないふりをする。ただ、不安は残る。生命力が低下している上での不安は、病に進む。信じたくないモノは信じない。都合の悪い事は、理屈をつけて否定する。それでも種としての生命は、何割か別行動をする。全員ではない。多くの生命は、災害から逃げないのだ。それが・・・辛い。今すぐにでも、より安全な土地に避難して欲しい、と切に願った。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)