南風一の世界

　　　一日の送り方　　　南風一

高校時代の恩師の身体の具合が悪いというので
三年時のクラスメイトが先生に一言ずつ書いて贈ろう
ということになった

私はちょうどスマホが壊れて
新しいスマホに替えたところで
ＳＮＳの連絡を見た

ＳＮＳの内容は読んだものの
暫くしてからでいいかと打っちゃっていたら
旧友から「ＳＮＳ見てない？」と連絡があった
「いや見た」と応えたら
「さっそく一言書け」と言うので
スマホからネットに繋いで共有文集を更新することにした

昔のクラスメイトの先生に寄せる文章を読んでいたら
半世紀のうちにはクラスメイトたちはそれぞれにいろいろな人生を
送ってきたという事実が分かった

私もクラスメイトたちも
同じ一日の時間を持ち
その同じ時間が日々積みあがって
５０年という歳月が過ぎた現在の姿や境遇がある

同じ５０年が過ぎ去ったとはいえ
恩師やクラスメイトにはそれぞれの一日の積み重ねがあって
その５０年の月日が充実していたかどうかなんて
夫々の当人にしか分からない

そう思いながら
昔のクラスメイトが恩師に贈った言葉を読んだ

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