たこ焼き
たこ焼き 南風一認知症がかってきた母が曽孫が離乳食を口の周りにいっぱい付けている写真を見て何を思い出したのか私に問いかけてきた「はじめがお祭りのたこ焼き屋台の前で立ち止まるので たこ焼きを一串買ってやると片方の側ばかり食べるので 半分食べたところで下に落とした。 落としたたこ焼きを拾おうとするので 土がついて食べられないよと言ったものの 恨めしそうにたこ焼きを見ているので 再びたこ焼き屋台のところに戻って おじさんにはじめがたこ焼きを落としたことを話すと 小さな子どもは串を回して万遍なく食べる術を知らないから 落とすよねと言って小さなたこ焼きを一串サービスしてくれた そしたら今度はたこ焼きを落とすまいとして 左手を顎の下に据えて 食べていた。」その話を聞いた私は「憶えてないな」と答えた「そうだろうね」なお母は続けて「今度はうまくたこ焼きを食べ終わって またたこ焼き屋台の方を振り返ってじっと見ている。 もういっぱい食べたからこれ以上食べたらお腹を壊すよと言って 串を捨てようとしたら 串を握って離さない。 仕方がないのでそのままにしておいて 何気なく見たら串を持っていなかったから 何処かで捨てたらしかった。」私の記憶を超越したはるか以前の記憶の中で母の記憶は生き生きと生きている (詩集の宣伝)「きみのちきみ120%」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング