単なるボランティア仲間
単なるボランティア仲間 南風一単なるボランティア仲間に過ぎないのに恋人や家族に対するようにきみに惹かれているきみが早朝に起きて作ったというサンドイッチに感心している(そんなまめなところがあるのなら自分の車だってもっときれいに 磨きそうなものなのにこのあたりのアンバランスはちょっと不思議)昔は薪をくべて風呂を沸かしていたけれど若い世代にはそんな時代があったことは知らないだろうと言えば「いえ うちも薪を使ってましたよ。 今はエコキュートですけど」と言うオール電化の便利な家に暮らしているのならわざわざ安月給の暮らしに身を落として苦労する理由はない(きみはこれからも気の向くまま風の吹くままに山登りやマラソンや遺跡調査に 夢中になるのだろう)1年や2年のレンジでは気付かないだろうけれど5年経ってあるいは10年経ってふと道を歩く子どもたちや若者たちの姿を目にしたとき自分が随分長い歳月を歩いてきたことに気付くそんなときすっかり年を取ってしまったなあと感じたところで今さら若かった頃に帰る術はないそこに至ってようやく深い考えもなく気ままな暮らしを送ったことをちょっと後悔するのかな (詩集の宣伝)「どこにでもある光景」3月26日発売。購入は、こちらからどうぞ 詩が良かったと思う方は人気blogランキング