【LAC〜白鳥の湖〜】
振付: ジャン=クリストフ・マイヨー
美術: エルネスト・ピニョン=エルネスト
衣装:フィリップ・ギヨテル
照明:ジャン=クリストフ・マイヨー他
ドラマトゥルギー:ジャン・ルオー
構成:ベルトラン・マイヨー
ネタバレ。
マシュー・ボーンの白鳥も良かったですが、こちらのもまた素敵。
二階どセンからみたので、照明や最後にぶわっと黒のクロスが下りてきて、黒鳥天使ペアがグルグルするのが俯瞰できて、身悶えるくらいシビれました。
言葉は使われてないにもかかわらず、ゴンクール賞受賞の作家さんをスタッフに入れ、世界観とストーリーをきっちりつくりこんでます。演劇的に成立するから飽きない。
とかく「白黒はっきり」二分割はラクよね。
考えなくて良い、解りやすいから。
でも、現世は多様でカラフルな価値観が華やぎ、バランスも協調も難しい。
終わらない永遠のワルツ。
黒は力。混ぜたら黒だし。
沈黙。従わせ、引き寄せ、静か。
夜の女王と二人の天使の完璧なバランスのトライアングル。
人間のオデットと王子の手のコミニュケーションは、とても美しい。
でも、白鳥になったオデットはカマトトのように弱々しいw
これに比べ、オディールの生命力たるや!
オデット(人)が手なら、オディール(動物)は足。
地を蹴る音も表現の一つ。
善悪、昼夜、理性と獣性、ナイーブな子供と次の命をつなぐ大人、生と死、やられたらやり返す、繰り返し繰り返し…
夜の女王が、皆様大好きトートで、黒鳥天使ペアがトートダンサー。
エイプリル・バールさんの二の腕筋肉はすごいね。お姫様扱いされないリフトだから、必要なのかな。
「狩人」の加藤さんのご子息、加藤三希央さんは王子のお友達の役。私の好きな雄弁なダンスで大注目!要チェックだわ。
お金があればリピートしたかった。
次回来日公演(いつ?)も行っちゃうよ。