レヴェナント
アレハンドロ・イニャリトゥ監督
ネタバレ
「神の目」で撮られた映画のようでした。
月、空、雪、森、川。
ため息が出るほど美しく、でも、瞬時に人命を脅かすほどの荒々しさを見せる。
その中で、ネイティヴアメリカン、フランス人、イギリス人が、糧を得るために争いを繰り広げる。
「我々は皆野蛮人だ」
グラスの子供への愛は小熊を守ろうとしグラスを襲った母グマの本能と、どれほどの違いがあるのか。
フィッツジェラルドの生への執着心は、復讐を決めたグラスのそれと熱量においては同じだ。
生き続けるためのエネルギーと暴力、略奪との境界は曖昧なもの。人間には。
「復讐は神の手に委ねよ」
音楽は坂本龍一。
深く、静かで、効果音のよう。
前に出ない音楽ってすごい。