美しきシモネッタ
初めての丸紅ギャラリー。レストランもあって、本社を贅沢に使ってる。お着物だと無料になるし、入場料は社会福祉法人に全額寄付するとのこと。ボッティチェリが描いたシモネッタは実在の人物で、アメリオ・ベスプッチの従兄弟と結婚するも、若くして亡くなっている。この作品は、イタリア、フランス、ナチスドイツ、イギリスを経て来日、どこかの美術館が買い上げる予定だったが、贋作の疑いがかけられてしまう。その後、芸大などの研究により、贋作ではないと一件落着。ボッティチェリの「ラ・プリマベーラ」の女性達や「ビーナスの誕生」ビーナスのモデルとも言われている。なんとも言われない美しく気高く、晴れやかな表情。衣装には微妙に異なる赤色が、違和感なく使い分けられており、ボッティチェリの自らの力量への自信を誇示したように見える。作品はこの一枚のみ。じっくり深く堪能出来て十分。こういう見せ方も良いですね。