|
カテゴリ:判例、事件
韓国で女優が、インターネット上での虚偽の情報による中傷を苦にして自殺したとか。
今朝の産経によりますと、韓国ではネット上での書き込みがもとで自殺するケースは少なくないらしく、韓国政府はネット上での中傷を処罰する「サイバー侮辱罪」の制定を検討しているらしい。 ネットでの人格攻撃が、ここまで人に影響を与えるものかと、やや驚きました。 近くの国で、人の噂が原因で女優が自殺したといえば、1930年ころの上海の女優、ロアン・リンユイ(阮玲玉)の話を思い出しますが、これは確か、詳細は忘れましたがタブロイド紙によるゴシップ記事を苦にした自殺だったかと思います。 ネットを全く知らずに育った私としては、ネットはここ数年で突然普及した「出来星」みたいなもので、便利なモノとして利用はしますが、心のどこかでは「ヘッ『ネット』なんて」という意識がある。同世代の多くの方もそう感じているでしょう。 ネットの伝える情報の価値は、テレビや新聞や、タブロイド紙よりももっと低いモノという意識がある。もちろん価値の高い情報はありますが、まさに玉石混交で、ネット上の情報の99%以上は「石」かそれ以下だと思っています。 日本でも、いわゆる「学校裏サイト」など、子供間のネットいじめが問題となりつつありますが、あれは不幸にして物心ついたころからテレビとネットが同等の情報媒体として存在しており、「ヘッ『ネット』なんて」と思うことができない子供世代に特有の問題と思っていました。 ということで、今回の韓国の事件は驚いたのです。 かくいう私自身も、過去にネット上で取り上げられたことがありました。 私が弁護士になりたてのころに、友人のデザイナーと飲みながら話しているうちに何となく若気の至りで個人サイトを作って( これ )、それが某掲示板サイトで話題にされたのです。 そのことに気付いたときは、やはりびっくりしました。 ただ書かれていることを読んでみると、 「勘違いしている」とか「写真がイタい」とか「仕事もせずに自分のホームページをいじってばかりしている」とか、それ自体はそこそこ本当のことだし、別に実害もないので、やや有名人になった気持ちで傍観したら、そのうち話題にもされなくなりました。 韓国でのネットとか、子供社会での学校裏サイトが、どのような内容のものであるのか、具体的には知りません。 ただ私としては、来年無事に第一子が誕生したら、「ヘッ『ネット』なんて」という精神を伝えるとともに、ネット上で「勘違い」「イタい」と書かれても普通に生きてる人はいるということを教えてあげたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/07 11:14:05 AM
[判例、事件] カテゴリの最新記事
|