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カテゴリ:演劇大好き!
週末、東京で「ブラスト2」と「音楽座ミュージカル 七つの人形の恋物語」を観てきました。
「ブラスト2」は東京国際フォーラムのホールで行われており、ちょうどジャズフェスティバルのようなイベントも屋外で行われていたので、何だかテーマパークにでも来たような感じでわくわくして観てきました。 楽器を演奏しながら、ダンスをしたり、パフォーマンスをする・・・、演奏するだけでもすごいと思うのに、その人たちが演奏しながらとんだりはねたりして、ホントに聞いて楽しむだけでなく、観て楽しむこともできて、とっても楽しかったです。 休憩時間には、ロビーで少しパフォーマンスがありましたが、すごくたくさんの人で、人数もかなり制限が厳しかったので(以前あったエスカレーター事件の影響と思われますが・・・)あまりよく見えませんでした。 「七つの人形の恋物語」の方は、ポール・ギャリコ原作の「七つの人形の恋物語」を音楽座がオリジナルミュージカルに作りあげた作品です。 私より早く観に行っていた友人から原作を読むことを進められて、読みました。7人の人形がいろいろな場面で出てくるので、追いきれず、中表紙のそれぞれの人形の顔を見直しながら読み進めていったぐらいで、それほど読みにくくもなくあっという間に読めてしまいました。 人間の内面を描いた作品で、心を閉ざしてしまった男性が、無垢で純真な心を持った少女と出会い、彼が閉ざしてしまった心のいろんな面を、彼が作った人形達が1つの人格として魂を持った存在としてその少女と触れ合うことで、心を閉ざしていた男性も自分の心を取り戻していく・・・みたいなお話でした。 会場にはたくさんの花が飾られ、ファンの人たちがたくさんいました。また、このミュージカルのために作られた七つの人形達が飾られていて、それがとても素敵でした。欲しいくらいです。 さて、ミュージカルの内容の方は・・・というと、実はちょっとイマイチでした。 というのも、人形達をどう演じるのか、普通の人間とどのような違いをつけるのかとても興味があったのですが、最初の出会いの時に人形らしい動きがほんの少しあっただけであとは人間の動きと全く一緒でした。(まあ、少女にはただの人形としてではなく、魂を持った人形??として見えていたところはあったので、こうなったような感じはしましたが・・・)原作を読んでいない人には、でてくるキャラクター達について、「この人たちはきっと人形なんだろうなぁ・・・?」と頭の中に????を持ったまま観ている形になっているんじゃないかなぁと思いました。 途中で、あきらかにそのキャラクター達が人形で、その心を閉ざしてしまった男性に操られている(実際には彼の意思とは無関係に、勝手に動くのですが)ことが分かる場面があります。そこで、ようやく原作を読んでいる私もちょっと納得ができた、という感じでした。 それから、その男性は純真無垢なその少女をものすごく憎み、ひどい仕打ちをずっとし続けるのですが、それがなぜ、彼が少女に対して憎しみをもち、苦しめ続けるのかが作品上ではあまり伝わってこなかった気がします。ここはけっこう大切な要素だと思うのですが・・・。 ラストの心を閉ざしていた彼が、少女に対して心を開く場面も、あっけなかったというか、戦争のドザクサにまぎれて、「危ないところを助けてくれてありがとう、やっぱりあなたっていい人だったのね」みたいな結論にみられてしまいそうで、ちょっとどうかと思いました。 もっと少女や人形達や心を閉ざしてしまった彼達の心の動きや葛藤を分かりやすく伝えてほしかったなぁと思いました。 原作を読んで、私が一番心に残ったのは、少女と一緒にいられなくなるのなら、人形達は自分たちで、自らが生きることをやめる道を選ぶことを決めた場面です。この場面で、観ている人に訴えかけるような表現が欲しかったです。 音楽座ミュージカルの作品は、もう何回も観ているので、だんだん評価が厳しくなってきてしまっています。ごめんなさい・・・。 原作を読まずに観た人たちや、はじめてミュージカルを観た人たちの感想が知りたいなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月31日 15時53分56秒
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