テーマ:☆留学中☆(2567)
カテゴリ:留学記・留学関連の話
2001年9月末フランスで4年半ぶりに学生に戻った私は
最初の数ヶ月を、 本当になんとも感慨深い気持ちで過ごしていました。 何が感慨深かったのかというと、 それは自分の日々の第一目標が久々に変わったという事でした。 ほんのちょっと前まではOLだった私。 (お金をもらっているのだから当然だけど) 会社勤めをしている以上、 どんなにつまらない仕事でも興味のない業務でも 任された以上はとにかく黙々とこなすしかありませんし、 それが美徳とされていました。 幸運なことに同じ部の女性陣は気のいい人ばかりでしたが、 同時にみな有能だったので私も負けじと真面目にお仕事をこなし、 毎晩それなりに疲れきって帰宅していました。 だけどこの、学生に戻ってからの気持ちはなんなのでしょう。 授業を聞くと、分からない表現にぶち当たります。 休み時間にクラスの子に質問すると それはフランスの歴史を理解していないとついていけない話だったり、 世界のある名画に関連した表現だったりするので、 帰宅してから復習の為、大家さんに借りている百科事典や インターネットで色々調べてみます。 本当に小さな事だけど、私にはそれがすごく楽しいのです。 もちろんその気になれば会社員時代にだって、 教養を深める事はできたはず。 でも面倒くさがり屋で毎日疲れている私には その気力が欠けていました。 それに毎日一番長い時間を過ごしていた会社で 私に期待されているのは、 業務を的確に進める堅実なお嬢さんで居る事だったのです。 恐ろしいといえば恐ろしいことに、 私も周囲のそんな期待に染まっているところがあったと思います。 そんな風にここ数年私には無用とみなされていたかもしれない 文化的知識を磨くべき状況に置かれ、 それが自分にとっても日々の最大目標になっている・・ ・・この感覚は長い間忘れていたので、 本当に新鮮に感じられました。 今でもあの感覚を思い出すとワクワクします。 (私は頭がザルの様な構造になっている上 今はまた好奇心を失った大人に戻ってしまったので、 結局教養人にはなれませんでしたけど・・・。 こういう事にはすぐ飽きてしまう私です。) こういったわけで精神的には良好だった私の勉強ですが、 現実はといえば、語学の壁に阻まれ苦戦を強いられている状況でした。 何しろ当時の私のフランス語能力といえば、 テレビのニュースを見ても消化しきれない程度だったから・・・。 ニュースキャスターのフランス語ですら まだ100%聞き取れていたか分からない私にとって、 声が小さかったり、やたら早口だったり、 分かりにくい表現をわざと入れたりする教授達のフランス語は 理解の範囲を超えていました。 なのにこちらでは板書をしたり事前に作ったプリントなどを 配ってくれる先生なんて稀なので、 授業を理解するには耳を頼りにする他はないのです・・・。 その上、授業は2時間続きます。 (たまに、途中で10分休みをくれる先生も居たような? 記憶が曖昧です。) なので最初は頑張っていても途中から疲れてきて どうしても違う事を考えてしまったり、 眠くなってくることも多々ありました。 それでも工夫をし、努力を積み、一年後には 何とかディプロムをもらえるところまで漕ぎ着けたのだから、 自分もかなり頑張ったし、運も相当良かったのだと思います。 (続きます。) ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.09.18 03:55:20
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