カテゴリ:フランス社会を泳ぐヒント
この間の火曜の夜以降の用事や約束を全てキャンセルした私は、徒歩圏内にお友達が居ないしまさに一人ぼっち・・・。 ネットしたり電話したりしているので精神的には何とか大丈夫だけど(普段電話では捕まりにくい人が家に居る率も高いです)、早く夫に帰ってきて欲しい! ストの間はしばらく、以前書きかけていた項目の続きをアップしますね。 今日は、役所etcで応対してくれる人達にまつわるエピソードの続きです。 (以前の記事は「フランス社会を泳ぐヒント」というカテゴリーをご覧ください。)
Sさんは(おそらく)エリートの駐在員、フランスの地方での勤務を経て、今は家族3人でパリに住んでいます。 そんなSさんのお宅のメインバンクはクレディ・リヨネという大手銀行。 (私はどういういきさつなのは知らないけれど)ある日Sさんは何らかのカードを、クレディ・リヨネの地方支店(以前に使っていた支店)から、今の勤務先近くのパリ郊外の支店まで転送してもらう事になりました。
「そろそろ届いたかな」 と思って、会社近くのクレディ・リヨネの支店に車を飛ばすSさん。 到着して受付の人に用件を告げ、 「この支店はお宅ですね?」 と、支店名や住所の入った紙を見せました。 すると相手は 「うちはその支店ではありません。その支店に行くには、駐車場を出たらまず右に曲がって、それから一つ目の角を・・・」 などと教えてくれました。
再び車に乗り「もう一つの支店」を目指すSさん。 進むうちによく分からなくなってしまったので、カーナビに「クレディ・リヨネ、○○支店」と入力し、ガイドの通りに走り続けました。 さて、到着したのはショッピング・センター。 「あれ?」 と首をかしげるSさん。 だって・・・
さっき訪ねたばかりの支店も、このショッピングセンターの中にあったのだもの!! 狐につままれた思いでもう一度、先の受付の人にアタックします。 事情を説明すると、なんと今度は・・・
「そういえば、うちかもしれませんね」 という応えが返ってきたらしい! あのねぇ・・・・。
このお話をSさんの奥さんから聞いた私は、そのあまりのひどさに一瞬自分の理解が間違っているのかと思って内容を確認してしまったぐらいなのですが、これはノンフィクションの実話なんだそうです。 確かに、ショッピング・センター内にある支店なら、住所表記も何通りかありそうな気はします。 (たとえばある時にはショッピングセンターの名前が入っていたり、また違う時には入っていなかったり。) でも・・・・やってきたお客様を「受け付ける」のが、ズバリ、受付の仕事なんでしょう? そこで追い返してどうするのよーーーー。 一流銀行の受付でも、こんなオオボケな事件が起こりうるのですね・・・。
私が思うに、フランスでは時々「粘り」が必要です。 プロの立場にある人に「違います」と言われれば、「そうですか」と納得してしまうのが人の心なのだけど、「プロ」のレベルのふり幅が大きすぎるこの国では、「おかしい」と思ったらそのまま疑ってみた方がいい事もあります。 (一番いいのはさりげなく他の人に聞いてみる事なのですが、いつもそう出来るとは限りませんよね。)
Sさん「粘り」お疲れ様でした!と言いたいところなのですが、彼はこの後も「粘り」を強いられるのでした。 長くなってしまったので、続きは明日に・・・。
(写真は、アルマ・マルソーにある(たぶん)炎の形の像です。ダイアナ妃が亡くなった事故はこの辺りの地下道(?)で起こったらしく、それ以来ダイアナ妃へのお花はこの像のふもとに捧げられている様です。この写真ではよく見えませんが、この日もお花が少しありました。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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