カテゴリ:フランス社会を泳ぐヒント
さて、今度は24日の出来事を書きたいと思います。 この日は別に腹の立つ事はなかったのですが、フランスだけにハラハラしたり、びっくりさせられたりしました。 風邪と大いなる寝坊のせいで、スケジュールが押せ押せになってしまったこの日。 日本の母と電話中だった私はふと思い立って、主人にZORのアクセサリーを売っているお店からのバーゲン招待ハガキを渡し、 「ねぇ、あとで行きたいこのお店に(携帯から)電話して、今日の営業時間が何時までか聞いてみてくれない?」 とお願いしました。 主人はびっくりして 「え? なんでそんな事訊く必要があるの? この葉書に『セールは12月24日まで』っていう事も、営業時間も『平日毎日19時半まで』っていう事も、しっかり印刷されているのに??」 と聞いてきましたが、この国では何にでも疑ってかかってみる私は 「今日はイブで何がどうなるか分からないから。 とにかく電話してみて」 とゴリ押ししました。 30分後に母との電話を切ってから、お店への電話の結果を訊くとディノの返事はこんなでした。 「う~ん、それがね・・・最初に『何時まで開いてますか?』って訊いたら『19時までです』って言われたんだよ。 それでびっくりして『えっ?葉書には19時半って書いてあるのですが?』って聞き返したら、『あ、そうですそうです、19時半です。ただ、選ぶのに時間が必要でしょうから・・・』っていう返事だったよ。 なんか・・・早めに行った方がいいみたいだね」 そこで急いでスーパーでの買い物を済ませ、まさに息をはずませながらお店に向かう私。 アクセサリー屋さんのある通りに着いたのは18時45分。 都心の割にその通りのお店はどれもこれも閉まっていて、薄暗い感じです。 「もしかして、あのお店の人達も帰ってしまっていたりして・・・・」 とドキドキしながら進んでいくと、開いていました! よかった~・・・と思いながらお店に入ると(ドアをノックして開けてもらうという方式でした)、なんと・・・・女性店員3人が、おつまみと一緒にシャンパンを飲んでいます! しかもそのうち2人は椅子にしっかり座り、向かい合って話しこんでいる・・・こりゃまたずい分、寛いでますね~~。 飲んでいるところに割って入るのもなんだか悪い事をしている様な気持ちになって 「あの~、これからアクセサリーを見せてもらいたいんですが・・・まだ開いているんですよねぇ?」 と訊くと 「どうぞ、どうぞ」 の返事。 私はやっと安心して、アクセサリーを見始めました。 世間話のついでに「今日は私の誕生日なんです♪」と、先制攻撃を入れさせてもらいつつ。 (こう言っておけば冷遇されづらいだろうなんて考えた、小心者だけど計算高い(?)私・・・。) こうして無事閉店40分前にお店に入り込めましたが、この店舗って小さい割にたくさんのキレイなものが詰まっているので、時間的には一切油断ができません。 急いで、どんどんチェックしていきます。 途中で店員さんの1人が私に 「(シャンパンでくつろいでいて)ごめんなさいね。でも私達、これでも仕事中なのよ」 なんていう冗談を飛ばしてきました。 私も、店員さんがご機嫌な分には大歓迎です(ほっ)。 ほぼ一通り見終わった頃に主人もお店に到着。 おそらくデザイン&作成&販売の全てを担当していると思われる、いつもの方のおかげで(あ、他のスタッフさんも感じ良かったですよ)楽しく買い物を済ませる事ができました。 ・・・が、あの電話での応対といい、あの路地の暗さといい、シャンパンでのくつろぎ具合といい、もしもあともう10分遅く着いていたら、ひょっとしてお店は閉まっていたんじゃないかな、とも思います。 イブの夜は毎年デパートが平常よりも1時間以上早く閉まる(と思う)し、数年前のイブはなぜかメトロの運行まで早めに終了してしまい(これはアクシデント的な原因があったみたいです)帰宅するのにものすごく苦労したり、消費者にとっては思わぬシワ寄せの多い日です。 イブのこの時間にこのお店で気持ち良く買い物出来たのは奇跡に近いのでは・・・なんて思いつつ、パリのイブは油断ならないなぁと今年も実感しました・・・。 (上の写真は、マカロンで有名なラデュレのシャンゼリゼ店の、クリスマス&新年用デコレーションです。 他に比べるとおとなしめだけど、大通りのイルミネーションと同じ色調で素敵。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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