カテゴリ:留学記・留学関連の話
(前回の続きです。)
来年もその同じ大学で『天井桟敷の人々』について書く事が可能になってほっと安堵した私は、その後も考えあぐねました。 そして、気づかないフリをしたかった気持ちにどうしても気づいてしまったのです。 それは・・・ 「やっぱりパリに住んでみたい!」 という本音。 パリに行きたいという気持ちはクラスメートに影響され、都会好きの母にも後押しされ、ついには 「もうこのままこの学校に留まっていられない!」 と思うほどになりました。 それまでに数々の日本人の留学体験記を読んでどうも私が当時通っていた地方大学よりもパリの大学の方が厳しい事は分かってきていたし、また全てがゼロからのスタートだと思うと面倒で、不安で、どうしても 「もしこのままここに残っていたら辛い思いをしないで済むのに・・・学位もこっちの方が確実に取れそうなのに・・・これでいいのかな・・・」 という心の声もしょっちゅう聞こえてきたけれど(一体どっちちなんだ?私・・・)そんな時も 「今、パリの大学へ行こうとしなかったら後で後悔する」 と思う様に頑張る事にしたのです。 その当時、もう1つ考え悩んだ事があります。 それは 「やっぱりできれば、自分ならではの事を書きたい!」 という事。 もちろん「天井桟敷の人々」について論文を書くにしても、最終的に求められるのは自分なりの考えと視点です。 だけどそこに至るまでには、まず今までに様々な人々が記した書物にあたる事から始めなくてはなりません。 そういった研究はもちろん大切なのだけど、学者にも教授にもなる気のない私は 「せっかくフランスに居るのだから、今まで誰も書いた事がなくてだからこそ自分の足で実地に調べられる事をテーマにしたい!」 と考えました。 同時に 「そんな主題って・・・一体何があるっていうの?」 と自分で自分をツッコんでしまうものがあり、独り言が増え、おでこにはシワができそうな毎日でしたが・・・。 かくして私は後期試験の足音が聞こえてくる頃、またも手探りで新規の受け入れ大学と指導教授と論文テーマを探す事になったのでした。 投票(をクリック)していただけると嬉しいです。 人気ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.02.06 06:58:10
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