テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:フランスで安全に生活
引き続き、パリのスリのお話です。 これはたぶん1年くらい前の事、主人と私はオペラ座近くのデパート街を目指して トロカデロ駅からメトロ9番線に乗りました。 車内は混んでいないものの空いている席はなかったので2人とも立つ事に。 シャンゼリゼ通りに面する駅の1つ、フランクラン・ルーズベルトに電車が着くと 駆け足で中国人っぽいアジア系の男性がスーツケースを両手で持ち上げながら 飛び乗ってきました。 どうやらこの電車を逃したくなくて必死に走ってきたみたいです。 彼が一生懸命抱えているスーツケースは相当重いのでしょう。 彼の子供も、そのスーツケースを後ろから支えてあげている様です。 あれ?よく見るとおかしい??? 私は主人と雑談をしていたし、何しろこの男性がすごいスピードで乗り込んできたので 最初こそは気づかなかったけど、よく見ると後ろにくっついている女の子は白人なのです!! どう見ても、このおじさんの子供じゃないよね・・・。(養女というなら話は別ですが。) なんでスーツケースを運ぶのを手伝ってあげたのかな? 親切な子なのかしら? でも10歳少々の、しかも女の子が見知らぬ人の力仕事を手伝うなんて珍しいなぁ。 ・・・私がそんな風に不思議に思っていると、ホームから女の子達の声が聞こえてきました。 へらへらと笑いながら、私の目の前に居る女の子の名前を呼んでから 「違うよぉ!この電車じゃないって。早く降りて!」 と促しています。 呼ばれた子は慌ててホームに降りて行きました。 ちょうどそこでいつもの「プー」という音が鳴り、電車のドアが閉まりました。 「おかしい」 と主人に言うと私は、反射的に自分のカバンの中を調べます。 異常はありません。ほっ。 主人はそんな私を見て 「何が?」 とぽかんとしています。 あぁもう!!なんて危機管理能力のないヤツ!!一体何年パリに住んでるのよ!! 焦っていた私は説明ももどかしく 「いいから!とにかく早くお財布を確認して!」 と、ぴしゃり。 でもこんなにのん気なのはうちの主人と、例のアジア系の男性だけでした。 主人のお財布がなくなっていないのを見て安堵した私は、周りのフランス人達がいつの間にか ざわざわとしゃべっているのに気づきました。 すぐそばに座っていたフランス人2人がスーツケースを抱えた男性に話しかけましたが、 フランス語が通じません。 それでも何とかジェスチャー(&フランス人達の動揺具合?)で、アジア人の男性にも 危機が伝わった様子。 パンツの後ろポケットに手を入れた彼が仰天しているのは、言葉の通じない周りの乗客全員に 分かりました・・・。 という訳で、彼にひっつく様にしてメトロに乗り込んできたかと思ったら、今度は 友達に呼ばれて急に降りていった女の子、スリだったのです。 その子もその連れの子達も、子供ながらにスリムなジーンズにジャケットを合わせて 流行りの格好をしていたのが印象的でした。 主人は、彼女達はどちらかというと裕福な家の子だと思うと言っていたけれど、 私もそんな気がします。 少なくとも「友達」役の子が早口で言っていたフランス語はすごく流暢だったので、 (前回書いた様な)東欧から連れられて来た子供達でないのは確かです。 私は 「なんで裕福な家の子が?」 と思ったけど、 「遊ぶお金が欲しいんでしょ」 というのが主人の解釈でした。 これまた私は気づいていなかったのですが、電車のもう1つ向こうのドアの前には 被害者の家族らしき女性が2人、やはりスーツケースを抱えながら心配そうにこちらを見ていました。 男性が大きめの声で何かを伝えると、みな次の駅で降りていきました。 (よく知らないのですが)お財布をスられたら警察に被害届けを出したりする必要があるし、 もしもパスポートを盗られていたなら自国の大使館に行ったりしなくてはならないので、 きっと今日の行動の予定を変更するのでしょう。 気の毒に・・・。 この男性の場合も私達同様、スーツケースを持ってメトロに乗った事が災いしました。 それからパンツの後ろポケットに貴重品を入れていたのも良くなかったです。 急いでメトロに乗り込んだのも良くない気がしますが・・・このアクシデントはたとえ ゆったり行動していても防げなかったかもしれませんね。 はぁ・・。 (ここまで書いたものの、あまりにひどい出来事なのでどうやって文章を完結すればいいのか 分かりません・・・。 上の写真は文章と関係なくて、以前行ったレストランに飾られていた犬達です。 私が座っていたベンチ席の後ろに居ました。 振り返った時にこういうオブジェが見えると和みます。) ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、励みになります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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