テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:パリで結婚・区役所と衣装周り
(1つ前の回想録の続きです。)
さて、もう1度最初のドレスを着て鏡の前に立ってみました。 やっぱりこっちの方が断然、似合っているなぁ。 この極度のなで肩には、上の切り口が水平なビスチェよりも丸い襟ぐりの方がいいのかな? このドレスは自分でも気に入ったし、お店の女性もディノもさかんにこっちがいいと言ってきます。 見れば見るほど、体に合っている気がする・・・。 ちなみに、普通だったらまずショップにあるドレスを着てみて好きなデザインを選び、 それから自分のサイズを採寸した後、体に合ったドレスを作ってもらうのだと思います。 ところがお店の人は私に、 「このドレスはあなたにぴったりのサイズだし、まだあなた以外に誰も着ていないし、 (新たにドレスを作ったりせずに)これを買い取ってもらったらちょうどいいと思いますよ。 実はあなたの場合は式まであと2ヶ月しかないから、『新たに作る』としたら時間が足りないんです」 と言っています。 そう言われるとそうなんだろうけど・・それって・・決断を急がないといけない、という事よね? だってもしも私以外の人がこれを気に入って、その人もサイズがぴったりで しかも私みたいに急いでいたら、これを買われちゃうって事なんだもの・・それは困っちゃう。 ど・・・どうしよう・・・人の3倍優柔不断な私なのに、急ぎで決断をしないといけないのね・・。 それでも衝動的に買いたくはなかった私はどうしても決断の固まらないまま、 ディノと一緒にお店を後にしました。 もちろん、頭の中はドレスの事でいっぱいです。 当時デジカメをもっていなかったので自分のドレス姿をディノの携帯で撮ってもらったのですが、 どうもブレている感じがしてよく見えません。 (上の方から撮っているせいか、ちょっと短足気味に写っているのが気になりましたが・・。) その後ランチに寄ったレストランでドレスを思い出しながら、 そのデザイン画を「美術・2」を取った事もあるこの腕で描き起こしてみたりしました。 (その絵の写真もアップしたかったのだけど、今回どうしても見つからなかったのが残念です。) 悶々と悩んでいる私を前にしてのディノはというと・・・ 「あのドレスがいいと思うよ。 でもみにかーが満足するものにしないといけないもんねぇ」 という、とってものん気な反応。 ここで 「絶対にあれにしなよ!」 と断言してくれたり、または逆に 「少しでも気になるところがあるのなら、よそで探しなよ」 と強気で言ってくれれば私はある意味ラクだったのだろうだけど、 どこまでも私の意志を尊重しようとし、しかも自分のセンスに自信のないディノは、 判断を完全に私に委ねているのです。 そして彼の場合あくまで「似合う・似合わない」「いい感じ・よくない感じ」などの 主観でしか見ていないので、(もちろん)私や母とは違って 縫製をチェックしたりとか、スパンコールや生地の質を気にしたりなんて、絶対にしません。 ・・・う~ん・・・こうして付き合ってくれるのも私の好きにさせてくれるのも嬉しいけど、 相談相手が彼だけって言うのはやっぱりちょっと頼りないかもねぇ・・・。 あのドレスが誰かに買い取られてしまわない様に、願わくは誰にも試着すらされない様にするには 一刻も早く決心した方がいいので、ぶつぶつと考えごとをしながら昼食を口に運んだのでした。 そして帰宅後も、私は何度も何度もディノの携帯の中のぼやけた画像を見ていたのですが、 数時間後には、それすらも叶わなくなってしまいました。 それはディノがこの日の夕方からしばらくパリを離れる事になっていたからです。 (もちろん携帯を持って。) かくして私はピンボケながらも唯一手元にあった画像も、ちょっと頼りないながらも 誠意あふれたディノも、一気に失ってしまいました。 ディノがパリに戻ってくるのは結構先なので、 その帰りを待たずに今日のドレスに対する決断を固めなくてはなりません。 うわ・・・。この私がたった1人で出来るのかしら? 時間とおいかけっこをするのも(ギリギリ人間だからいつもしてるけど・・)何かを決めるのも キライで苦手な私は、大きな試練が訪れた様な錯覚に襲われたのでした。 (続きます。) ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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