映画大好き夫婦のパリ新婚日記

２つ前の記事の続きです。

生まれて初めて着たドレスがかなり気に入ったものの、どうしても決断のできなかったのが
8月25日。

翌26日は土曜日でした。

婚約者がパリを発ってしまった以上、何とかして自分で決断しなくてはならないと決意して、
この日もアクションを起こす事に・・・。




私が気に入っているドレスはTOMY MARIAGEというお手頃価格のメーカーのものでした。
（TOMY MARIAGEの宣伝ページの画像はこちらにアップしています）、

このメーカーは各結婚専門雑誌に宣伝を出しているものの、
私の気に入っているドレスは当時「新作」すぎて、まだ掲載されていませんでした。

残念だなと思っていたところ、ある雑誌でそのドレスにそっくりな写真を見つけました。

（これと同じ画像です。）



メーカーも一緒だしすごく似ているけれど、ドレスに付いている名前が違う・・どうしてだろう？

どうやら、TOMY MARIAGEの前年度のモデルの様です。

なのでそれを切り取って、
土曜のお昼に会う予定だった知人Ａ子さん（当時で結婚15周年ぐらいの、憧れ先輩主婦）に
見てもらう事にしました。

残念ながら私が着ている写真ではないのでどこまでイメージがわいたのかは分かりませんが、
Ａ子さんの評判も娘さんの反応も上々でちょっと安心・・。

（私と同じく、モデルさんのポーズにおおいに疑問を抱いている様でしたが）




お昼すぎにＡ子さん達のおうちを出た後、私は再びrue de la Chaussee d'Antinへ向かいました。

前回まわれなかったお店を覗いてみようと思ったのです。

だって・・・迷いの原因の１つは「比較対象が少なすぎる」なんですものね。




実は最近（2008年5月）にこの道を通った時は
「もしかしてお店が激減してる？」
と思ってしまったくらいドレスショップが目につかなかったのですが、
当時はそれはそれはたっくさんのお店がありました。

予約なしで行っても試着できないのは知っているけど
それでもせめてお店の雰囲気やカタログを見せてもらおうと何件もはしごすると、
驚いた事に２つのお店がドレスを着せてくれました。

（例外だらけのこの国で、思い込みを抱いていてはいけませんね・・・。）

土曜だった事もあってお店はどこも混んでいて待たされたけど
お客さん達もみんなにこにこしていたので苦にはならず、
私はむしろ他の人がどんなドレスを選ぶのかに興味があったので、
とてもいい時間を過ごす事ができました。

私の家族はみな日本に居るし、その頃は本当に運悪く「親しい」と言える友人が
パリに全然居ない状態だったので、この日まではそれが本当に残念に思えて仕方なかったのに
他の人が家族連れで来ているのを見ても一切さびしい気持ちにならなかったのは
自分自身がとても幸せな気持ちだったのに加え、
たくさんの人と言葉を交わしたり、無意識に視線で挨拶をしていたからかもしれません。

みな他人のドレス姿を見てお互いに「いいですね」と励ましあう雰囲気があって和やかで、
わずかな時間の出来事とは言え、これは今でも心のあたたまる思い出です。




結局その日は３着ぐらい試したうちで結構気に入ったものが１点ありました。

お店の人も
「ギリギリですけど、何とかあと２ヶ月で作ってあげますよ」
と言ってくれたので
（これを買うのも手かな・・・）
なんて一瞬思わないではなかったけど、それでも前日のドレスの方がしっくりする気がしたので
「近いうちにフィアンセと一緒にまた来ます」
という逃げ口上と感謝の念を残して、お店を後にしました。




もう何件もまわって、体はクタクタ。

でも色々なものを見たり試したりできたし、
「それでも」昨日のドレスほどは気にいるものがないのだと確認できて、
心がスッキリしてきました。

やっぱり、あのドレスを買う事にしよう！！

・・・と、心はほぼ決まりかけていたものの、いつも変なところで粘り強い私からはどうしても
「本当にあれでいいのかな？」
という不安が抜けません。




う～ん・・・う～ん・・・どうしたものか・・・。

家で一人色々考えているうちに、とてもいいアイディアが浮かびました。

明日は日曜で大抵のお店は休みだけどあそこは開いているし、この人と行ければ心強い・・。

知り合いに年上の女性が多い私にはずっと
「既婚者にはお子さんが居て忙しそうだし、未婚者にはなんとなく相談しづらいし」
というためらいがあり、お店までつきあってもらえる人が居なかったのだけど、
急に声をかけやすい人を思いついたのです。

早速受話器を取って電話をすると
「明日ですか、いいですよ」
との返事が！！

かくして、私は日曜もドレスを見に行く事に決めました。


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