映画大好き夫婦のパリ新婚日記

１つ前の続きで、ウェディングドレス選びの回想です。
今回も当時の日記を持ってきます。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　

さて、このドレスでは胸の部分がブカブカなのだけど（画像は１つ前の日記参照）
これは問題ではない。

だってもし『ノルヴェージュ』を買う事にした場合は（当然）この汚れきったドレスではなく、
私のサイズに合わせて新しく作ってくれたものを買い取る訳だから。




でも考えているうち私は急に、
「私に合わせて作製してくれるドレスなら大丈夫」
とは思えなくなっていた。

だって・・・お店は私のサイズを測定してその通りに作ってくれるのだけど、
それがどこまで（この小うるさい）私の思い描くラインに近づけるかは、現時点じゃ分からないもん。

こんなにもフランス人とは好みの違う私だから、
お店にとっては「いいライン」でも、それが気に入らなかったりするかもしれないし・・・。




今、私が１番気にしているのは「肩」。

私はこの３日間で首元の大きく開いたドレス（「デコルテ」って言うの？）６着を試して、
私の超なで肩はこういったドレスに意外にも向いていないのかもしれない、と気づき始めていた。

（日本の親友は前々から「なで肩はいい事だよ」と言ってくれていたけれど、
　何かの本（たぶんこの「Wedding Book」という雑誌？）に書いてあった
　「ドレスは肩で着るもの」
　という言葉は、しっかりした肩の持ち主こそがドレスを見事に着こなせるという事なのだろうと
　実感したの。）



中には全然私に合わないもの、結構イケるもの、色々あったけど
６着試したおかげで肩部分に対する自分なりのこだわりができた。

お店の人や職人さんは体型も好みも全然違う私の希望を、
短期間でどこまで実現してくれるのかしら？

こんな考え方って良くないのかもしれないけど・・猜疑心が強すぎるのかもしれないけど・・
私は作ってくれる人の事を知らないしここは一流店ではないのだから、
１度心配しだしたらきっと24時間ずーーっと気になっちゃうよね。




「肩」と言えば、１番最初に着た『オーレリア』は私の肩と首をキレイに見せてくれていた気が
する・・・。

そうだ、そういえば忘れていたけど・・・もし『オーレリア』を選ぶなら・・・私は例外的にも
あのお店に有った、私が既に着た事のあるあのドレス自身を買う事になるのだった！

なぜなら『オーレリア』は（今日試している）『ノルヴェージュ』とは違って
店頭に出てからまだ３日しか経っておらず、今のところ試着した人は私しか居ない新品で
（これは電話で確認済。やっぱり仏人には人気のないデザインなのねぇ）、
私の体にぴったりだったのだから。

それに「型」としてはまだ新しすぎて、
新規の『オーレリア』を10月末までに製作するのは大変らしいしね。




「目の前にある現物に満足して、それを買う」のが１番安心で理想的だなと思えてきた私には、
あの『オーレリア』を買うのが１番いい！

私が１番最初に行ったあのお店は、
私が見た限りでは「トミー・コレクション」の2007年秋の新作を既に発表している唯一のブティック。

ふらりと出かけたそんなお店で、とりあえず試してみた新品のドレス。

その現品を買い取る事ができるなんて本当に素晴らしい偶然で、しかも
警戒心の強い私には降って沸いた様なチャンスだったのね！

３万円ほど高い『ノルヴェージュ』の方が布が少々良かったのでそちらにしたい気もしたけれど、
もう完成している『オーレリア』を買う事に、私の心は決まったのでした。

（『ノルヴェージュ』を選んだら、このブティックに通う事になるのが嫌だっというのもあるけどね。）

《続きます》

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