テーマ:留学準備中♪(385)
カテゴリ:留学記・留学関連の話
だいぶ以前に留学生時代の思い出を書いていましたが (分かりにくいけどスタートはここから) 掲示板にいただいた書き込みを読んで 頭の中でごっちゃになってきた事があるのに気づいたので ここに補足しつつ、自分の頭も整理したいと思います。 (フランスの映画学部に留学したいと思っている人にしか 興味の沸かない話だけど 必ず誰かしらの役に立つと思うので。 結婚準備の話は、次回から再開しますね。) 私が大学で真面目に勉強していた4年の間には、 学生証に書いてある学部名と 時間割やカリキュラムに書かれている学部名が 一致していない事が多々ありました。 そこをしっかりと突き詰めるのが面倒でそのままにしていたら 今や全てが曖昧になってきてしまったので まずは、過去にもらったディプロムを参考に 各学年の正式名称を書き並べてみます。 Licence(当時は《注・参照》学部生として最後の学年でした。) Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles Maitrise(当時は、日本でいう修士課程に該当すると言われていました。) Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles DEA(当時は、日本の博士課程第一学年相当とみなされていました。) Recherches Cinematographiques et Audiovisuelles (注: 私がこれらのディプロムを取得してから フランスの大学のシステムが変わったため、 今なら日本の大学の学年とフランスの学年を どう対比させているのかは分かりません。) ・・と・・・あ、あれれ?? 今これを打っていてすっごくびっくりしたのですが、 地方大学で取得したLicenceの学部名称と パリで取得したMaitriseの学部名称って同じだったんですね・・・。 あんなにも専門色の強い授業ばかりで 一般的に言えば権威がある方の パリの大学のあのMaitriseの名前では てっきり、もっともっと「CINEMA」という言葉が 前面にでてきていたのではないかと 思っていたのだけど?? 私の経歴の場合、 あの地方大学とパリの大学を比べるとどう見ても 勉強内容に雲泥の差がありました。 まず、私のとったLicenceではArts du Spectacleという1つの学年 (というか全部で40人ぐらいしか居なかったので 「クラス」と言った方がいいかも)の中に 「映画専攻」の人と「演劇専攻」の学生が混じっていました。 そして一週間9コマ程度の授業があるうち6コマが合同で、 残り3コマが「演劇」と「映画」に分かれて行われていました。 合同の授業の中には「演劇史」など 映画と全く関係ない訳ではないけれど 専門外なものも含まれていたし、 なぜか社会学的なものもありました。 (Licenceと言えば「学部生」なので 一般教養の一環なのかなと軽く受け流していましたが。) それに対し、 パリに来てから履修したMaitriseには 演劇専攻の人達と合同の授業は一切ありませんでした。 (たぶん演劇の人達とは 校舎自体が違っていたのではないかと思うけれど それすらも未確認の状態です。) その理由はまず何と言っても、その大学の 「Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles」 の学生数が、全世界から留学してきた学生で 膨れ上がっているからだと思います。 (人数的にパンク寸前なのに演劇専攻の人と「合同」なんて 無理無理!!) そのぶん、好きなものを選択できる講義は多種多様で 著名な教授のもとで興味深い授業を受ける事ができました。 それから、 Licenceに比べてMaitriseでの専門性がぐっと増した 2つ目の理由としてはもちろん、ただ単に 学年が上がったからというのもあると思います。 日本の大学でも学年が進めば進むほど一般教養などが減って その学部ならではの研究がメインになる訳だし。 そしてその3つ目の理由はただ単に、 勉強内容はその学校の規模やカラーにもよって 相当左右されるのだと思います。 なぜかというとパリの大学のMaitriseに入ってから それまでもこの大学の同学部で勉強してきたという友人の話を聞くと 私の前年度とは比べ物にはならないぐらい、 映画の勉強をたくさんしてきている事が分かったからです。 「私も去年から専門的な勉強をたくさんできていたなら 良かったのになぁ」 と羨ましく思い、私がしてきた勉強を他の子に話すと その子は少し驚いて 「あら、私も去年は地方の大学で同じ名前の学部にいたけど 映画の勉強をいっぱいできたよ」 と、言っていました。 なので今思うに、 「Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles」 などと言う曖昧な名前の付いている学部の中には (パリの大学の様に) 極めて特殊な勉強をできるところもあれば、 (私の最初に行った大学の様に) 専門性の低い勉強しかできない学校もあるのだと思います。 そして、この 「Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles」 の1行目の部分は非常に訳しづらいし 全体としては異常に長いのですが、 日本の書物などでは 私が出たパリの大学のこの学科も2行目だけをいかして 「映画学科」と訳されている事もあれば もっと厳密に「映画・視聴覚学科」と訳されている事もある様です。 ちょっとややこしいけれど結局のところポイントは、 いずれにしても訳された際の学科名に「映画」が付く事と 勉強内容がバッチリ映画である事だと思います。 (確か当時のパリ第八大学にはその名もずばり 「Cinema」という学部があったと記憶しています。 こういう分かりやすいネーミングだと 解釈も楽なんですけどね) 映画の勉強を重点的にしたい場合はきっと その名もずばり「Cinema」の学部を選べば 1番間違いがないのでしょう。 だけどそれだけだと選択肢が減ってしまうので 「Arts du Spectacle mention Etudes Cinematographiques et Audiovisuelles」 という学科のある大学にも資料を請求して時間割表を見て 映画関連の授業の占める割合をチェックしてみても いいのではないでしょうか。 ちなみに私は 適当に選んでしまったあの最初の大学に1年弱通った事は 後悔していないし、 自分にとっていい選択肢だったなと思っています。 映画以外の勉強も多かったのは残念だけど 人間関係も家探しも全てがパリに比べて容易くて 求められているレベルも生活費も低くて済んだので、 翌年からの本格的な勉強に備える入門編としては とても良かったからです。 なにしろパリはほんと厳しかったので・・・ やりがいも大きかったけど、 かなり緊張した日々を送っていたものです。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 書き込みをもらってから頭が混乱していたけれど、 この記事を書いてみてスッキリしてました。 良かった・・。 1番上の写真は2日前にアップしたものの、アングル違いです。 追記 『どの学年に編入するのがベストなのか』をテーマに こちらで書き始めたので、興味のある方はどうぞ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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